ネコマタギ★レンズ研究所

ジャンク屋の箱の中で引き取り手が無いレンズを好んで研究するブログである。

2017年03月

PENTAX *ist Ds③

 HSDLなのだからやはり風景なんかより基板だろ?という事でマザーボードやビデオカード基板を撮影してみた。レンズは引き続きスーパータクマー55㎜F1.8[1502121]である。


★フルサイズ6M、JPG
631dc79c.jpg
 これは6MでJPG最高画質である。これより上はもうRAWで撮って自分で現像するしかない。50年前のマクロではない標準レンズでここまでやれれば充分か。ペンタックスは当時から高画質が売り物ではなかったからな。電解コンの頭がボケてしまったのはさすが一眼の大口径と言ったところか。色が黄色っぽいのは光線のせいで、元々こういう風に見えたのでホワイトバランスの誤爆ではない。なおサイズがUXGAだが、これはJPGを無劣化(再エンコード無し)で切り出したのでオリジナル画質と全く変わらない。巨大すぎてWebに載らなかったので不本意ながらトリミングした(Exifはそのまま)。


★最少1.5M、JPG
 HSDLではどう考えても巨大サイズには用が無い。そこで実用的な最小画質1.5Mで絞りを変えて撮ってみる。撮影距離はほぼ最短距離(0.45m)である。なおサイズがXGAだが、これはJPGを無劣化(再エンコード無し)で切り出したのでオリジナル画質と全く変わらない。Exifはサイズの都合で切り捨ててある。

=F1.8開放=
4bfd284b.jpg
 流石に開放だとホヤホヤボケボケでピントが何処にあるのかもよく判らない。だがこれはこれで撮り方次第では面白く使えそうだ。個人的には大口径なのだから可能な限り開けて使うべきだと考える。シャッターが一杯になったら仕方なく絞るくらいの姿勢で良い。ただこのように基板を撮る場合はこの限りではないが(^^;

=F2.0=
03a72db4.jpg
 一段ではなく半絞りだがF2である。流石に半絞りでは殆ど変わらないが部分的に改善が認められる。なおF1.8とF2では露出計通りだと半絞り程度アンダーになってしまった。次回からは気を付けよう。

=F2.8=
de9364b9.jpg
 オッとここで明快に変わりましたね!球面収差のモヤがスッキリ無くなって見られる画質になってきた。実際は35㎜だと5.6辺りまで周辺部がヤバいのだが、APS-Cで周辺が切られるのでフルサイズとは評価が変わってくる。このF2.8という絞りは使える境界という事で覚えておいた方が良いな。

=F4.0=
fdd94488.jpg
 F4になると全画面に渡って向上する。これは収差だけでなく被写界深度が深くなったこともありそうだ。前回は感覚的にF4を多用したが(ほぼF4と開放だけで撮影)、その感覚は間違っていなかったようだ。

=F5.6=
323f8c21.jpg
 F4より深度が深くなったほかは変わりの無い画質。この後使えるのはF8~11までで、それ以上に絞ると回折によってハッキリ画質が悪化する。深度を稼ぎたい場合以外は出来る限りこの辺りでとどめておいた方が良い。


★終わり
 当初は50年前の標準レンズという事で基板撮影は無理だと思っていたが、このテストの結果を見ると場合によっては使えそうな気がしてきた。特に歪曲が皆無に近いので、基板撮影ではその点に魅力を感じてしまうのだった。SMCペンタックスM50㎜F4マクロだともっと画質が良いが、ファインダーが暗いのでピント合わせには難儀する。大口径の標準で撮れれば撮りたい。


★おまけ
 上の写真を見ても画質の善し悪しがサッパリ解らない人も居るだろう。そこでいつも叩いている観音のA580でマザーボードを撮ってみた。イヤー!コンデジ使い易過ぎ!(^^; ペンタックス+タクマーで「画面を構成する→ピントを合わせる→絞る→測光する→シャッターを切る」なんてやってられない。これだと「画面を構成する→シャッターを押す」だからな。日常使いはやはりコンデジに限る。閑話休題、


d39186e4.jpg
 まずはこれが全景。縮小しているがフル画質・フル解像度(8M)である。何でこんなに引いて撮っているかと言うとこれ以上寄ると三脚の足が邪魔だから。コンデジのマクロは概ね広角域に限られるのだ。マニュアル露出が使えない悲しさでレンズはほぼ開放になってしまう。元々コンデジは手ブレを気にしてプログラムラインが高速シャッターを切るような傾斜になっているのだ。


e9f954d9.jpg
 ドットバイドットで一部を切り出してみた。開放付近だけあって球面収差でハロハロだが解像力は驚異的。何しろマザーボードの部品名がこの距離から読めるのだから。レンズに詳しくない人は分らないだろうが、こんな画質はフィルム時代華やかなりし頃のコンパクトカメラでは絶対に有り得なかった。それどころか一眼ズームだってサードパーティーの安物は不可能だった。それでいて周辺も殆ど捨てていないし、これもちゃんと絞ったら完璧な画質になるのではなかろうか。どうやっても意図的に絞れないので絵に描いた餅だけど。但し廉価ズーム広角域の悲しさか歪曲のひどさも超一流。これはもう写真じゃないよレベルである。今の人ってよくこんな歪曲で我慢できるよな~。体型がタルだから人を写しても気付かないとか?観音も自慢の高度なデジタル技術(笑)で補正してくれればいいのに。

PENTAX *ist Ds②

 前回の動作チェックに引き続き、今回は実写で使い勝手や画質をテストしてみた。


★撮ってみる
 テストはHSDL周辺と都立東伏見公園で行なった。レンズは前回予告通りスーパータクマー55㎜F1.8がメインだが、SMCペンタックス24㎜F2.8(作例無し^^;)も持参した。本当はもっと連れてきたかったが、実は別件の買い物の途中なので持てなかった(^^;

 それと値札に書いてあった不具合の件がようやく納得いった。電子ダイヤルでシャッター速度を変える時にたまに裏切られる時がある。これは表示を注視して気を付けるしかないな。それでも騙されて数回露出ミスしたが…(^^;


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 東京スカイツリー方面を写してみる。ちなみに東伏見駅の上辺りにあるはずだが…今日は空気が悪いのかよく見えねえな(^^; 曇りや順光だとコントラストが付いて比較的よく写る。色はPCで弄れるので気にしない。何しろモノクロフィルムのシェアが半分以上だった時代に設計されたレンズである。これもSMCやペンタックスKだとかなりマシになったが古レンズの面白味は無くなった。筆者はむしろ最近の鮮やかな色はインチキ臭くて見るに堪えない。花の写真(笑)には良いかもしれないが、どう見ても安っぽいTVやサービス版画質だよね。一般人の画質基準はテレビなので仕方がない。貧困だなあ。


48536f24.jpg
 F4まで絞ってみた。このレンズは周辺以外はこの絞りでほぼ最高画質になる。上の写真で薄皮一枚ベールをかぶっていた風景が全画面に渡ってスッキリした。デジタルが高画質になるにつれフィルム時代には判らなかった美点や欠点が露わになってくる。昔から写真をやっている人にとってはそれが楽しみなわけだが。


b00a2893.jpg
7623129e.jpg
 上が開放で下がF4だ。このような被写体だと開放もF4も殆ど違いは感じられない。それでも何となくホヤホヤした画質とキリッとした画質の両面性が楽しめる。一般的にはホヤホヤで使うべきだろう。キリッとしたのが良ければDAレンズを使えばいいのである。


2e2839ea.jpg
 筆者は写真特有の表現であるボケが好きではないので、期待している人には申し訳ないがボケのテストはこれ一枚だ。後ボケは特にキレイとも言えないがイヤになる程でもない。小径ズームしか付いていないコンデジでは撮れない写真だ。


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 無謀にも開放でマクロ撮影してみる。あがりを見ると微妙に前ピンで申し訳ない。HSDLの日常使いであるジャンク基板撮影にはちょっと解像度が高すぎる(最少でも今回の1536×1024)。画質はコンデジより良いのだが基板撮りではVGA~XGAしか使わないので、もし使うとすればマザーの大型写真を撮る時と拡大撮影くらいか?拡大は通常のコンデジには不可能なところまで行ける。書き忘れたが全ての撮影はRAWではなくJPGファイン画質である。その他設定はデフォで画像補正は一切していない。


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 あれっ!また微妙に前ピンだな…これは初日に初めて撮った写真だがまだファインダーの癖が掴めていないようだ。ちょっと絞ってF4だとこのように一眼らしいまともな描写になる。それでもデジタル時代のレンズのようにキリキリにはならない。どちらが良いかはモノに依るね。でもこのレンズは絞るより開放付近で使うべきレンズだろう。どうしても高画質が欲しいなら現代のレンズを使えばいいわけだし。

 話がそれるがこの60年代のアサペンの筐体デザインは滑らかで本当に美しい。被写体のSVは非常に大事に保管していたのだが、15年ぶりに動かしたらシャッターがオイル切れなのか上手く作動しなかったのが残念だ。森山先生が使っていたのでマネして買ったSVだが、どちらかと言えばSPの方が耐久性が高かったかな。デザインの美しさでは稍劣るSPももう一度使ってみたいので、HOにSPやSP-Fが売っていると思わず真剣に検品してしまうのだった(^^


★終わりに
 面白すぎて久々撮影に夢中になってしまった。結局時間が足りなくなったのでいずれもう一度テストしたい。その時は筆者の専門だったソ連(ロシア)製レンズも持ってこよう。

 このカメラは昔のレンズで遊びたい筆者にとっては役に立ちそうだ。もちろんAFもプログラムオートも何も使えないので、全くの写真シロートがこのように昔のレンズで遊べるわけではない。態々このカメラの専用レンズを買うと他と変わらない値段になってしまう。巷の格安価格に釣られて情弱オヤジがどハマりしないよう親切に書いておく(^^ 過去の柵のない初心者は売れ線の現役カメラを使えばいい。

 次があればNIKON系、EOS系も手に入れたい(α7Rはまだ買わないぞ^^)。何れも所有している昔のレンズをデジタルで使うため(だけ)のボディである。なので機種は安ければ古くても何でもいい。フルサイズだとなお良いがジャンクでは買えないだろう。

PENTAX *ist Ds①

 昔のフィルム時代のレンズをデジタル一眼で使ってみたいと以前から思っていたが、ようやく念願かなってテストできた。


注:これは2月に書いた記事なので、現在はだいぶ話が変わっている(^^;

★PENTAXの良いところ
 何かデジタルの一眼レフカメラが欲しくて、最近はカメラの記事やカタログを見る機会が多い。今までデジタル一眼に関心が無かったため比較・研究した事が無かった。それで超今更気づいたのだが、ペンタックスはニコンと共にフィルム時代からマウントが機械的には変わっていないらしい。元々HOではクソ安いので多少注目はしていたのだが、この点からHSDLには使えるのではなかろうか?良いところを整理すると、

①クソ安い
 ペンタは全てのデジタル一眼ブランドの中で2017年現在で一番人気が無いんじゃないだろうか。まさにHSDL向きだな。但しリセールバリューも非常に低い。買ったら使い潰して心中するしかない。がしかし処分する気のないHSDLにはリセールバリューは関係ない。

②昔のレンズが付く
 KAFマウントはKマウントに電気接点が付いただけでほぼ不変だった。という事はフィルム時代のレンズもほぼ漏れなく付く事になる。加えてプラクチカマウントアダプターを使いM42のレンズも全部付く。その互換性の為に光学的な制約はかなりありそうだが、新設計レンズを使う気のないHSDLには関係ない。

③単三電池が使える
 クソ高い専用電池+充電器が要らない!これは仕事ならともかくHSDLでは非常に重要な要素だ。専用電池は使い込むと意外とアッサリ死ぬから。単三だとナンボ死んでも安値で復活できる。但しK01,K5,K7,K10,K10D,K20Dなど主に上級機はそのままでは使えない。またK-rも単三ホルダーは別売りだ(当然ながらQもダメ)。

 こうしてみるとペンタ最高じゃないか。特に②③が非常に気に入ったので早速HOに買いに行ったのだ。


★買ったv(^^
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 HO某店で最安だった*ist Dsだ。PENTAXのデジタル一眼レフカメラで二番目に古い製品である。2017年のHOでの相場は大体6000円台であるが、これはもっと安く4000円(税別)だった。他メーカー同クラスより一段安い。このボディは何も付属していなかったけど、肝心の電池が汎用だし、レンズはあるのだから何とかなるだろうという読み。ジャンクで不具合がある(らしい)が何とかなるだろうという甘い考え。

 ちなみに*ist D無印だとSDカードが使えない。HSDLで使えるのはこの*ist Ds~K200Dまでかな。それ以外のは高級機であっても単三が使えないのでHSDLでは用無し。撮像素子はAPS-Cサイズだし画素数600万を超えてもあまり意味は無い。大伸ばしプリントするワケじゃないし、画質と無関係な画像のサイズなどリサイズの時に無駄になるだけだ。


★フィルム時代のレンズを付けてみる
 キレの無い画質でイマイチ気に食わなかったペンタックスレンズ。その割に昔から何故か一杯持っている。このカメラは上に書いたようにKマウントレンズはおろかM42アダプタを使ってタクマーも付く。勿論ペンタックスだけじゃなくプラクチカマウントの奴は特殊なのは分らないが殆ど付くから膨大な数となる。筆者はこのカメラに付くレンズは50本くらい所有している。つまりボディさえ手に入れればいくらでも遊びようがあるのだ。何で今まで買わなかったのか後悔するくらいだ。

 但し古いのが使えると言ってもAPS-Cなので当然ながら焦点距離は1.5倍になる。そのため広角系は画角が活かせないので諦めねばならない。現在のHSDLは標準前後のレンズ研究が主なのでこれでも良い。HSDLの取材に持って歩くわけではないし。


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 スクリューマウントの前にフィーリングテストでKマウントのSMCペンタックス24㎜F2.8を付けてみた。このファインダーでマニュアルのピントが合うのか?カメラがAFになってから、AF専用というかピント板が明るさ重視で殆ど素通しに近い。レンズが暗いズーム全盛になった事もある。なお視度補正は標準で内蔵されていた。

 付け外ししてみたが引っかかったりはしないでごく普通に付けられた。この段階で判断すると互換性は高いと見た。マウントの基本は変わらなくても世代が無数にあってよく解らんニコンマウントよりマニュアルレンズ装着率は上なのではなかろうか?

 エネループを満充電して電源を入れてみる。メーカー保証付き動作なので当然だがエラーが出たりはしない。ファインダーも視野率が高く倍率もフィルム時代と変わらない。ピントの山を掴みやすくしてマニュアルレンズも使えるようにしている。ただ単に古いレンズが付くだけではない。ちゃんとそれで写真が撮れるように工夫されているのだ。これは予想以上に良い買い物かも知れない。この時点でそう思い始めた筆者だった。


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 次にペンタックス・スクリューマウントだ。ペンタックス純正のスクリューマウントアダプタを付けてみた。これに防湿庫の一番手前にあったスーパータクマー55㎜F1.8を付けてみる。このレンズはフィルム時代に光学ベンチでキリが無いくらい品質検査したので気心は知れている。次回のテストはこれを中心にやってみよう。

 ちなみに上にも書いた通り撮像素子が35㎜フィルムより大幅に小さいので画角は狭くなる。これはだいたいAPS-Cサイズなので84㎜程度の中望遠となる。真ん中あたりの収差の少ない高画質の部分しか使わないので画質の均質性も良いはず。


★続く
 ハッキリ言って昔のレンズを使うため(だけ)に買ったカメラなので、次回のテストは昔のフィルム時代のレンズだけでやってみる。尤もDAレンズはテストしようにも所有していないし今後買う予定も無い。これはペンタに限らずデジタル系のレンズ全てに言える。仕事で使うようになったら私用で買うかもしれないけど。


注:筆者の所有しているSuper Takumar 55mm F1.8は2本あるが、製造番号1502121の方はモノコートだが473xxxxの方はSMC(と同等の)コートである。当時のメモに「色収差多くエッジが曖昧。開放のボケ稍悪し。遠距離はF4、近接ではF5.6から使え、F8~11が全画面最高の描写。ピント移動は少ない。歪曲はタル型だが特に気にならない」とあった。この評価は706xxxという古い奴なのだが、もう20年近く前にSPに付けて放出してしまった。その組み合わせでこの*ist DSより高く売れた記憶がある(^^;


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