ネコマタギ★レンズ研究所

ジャンク屋の箱の中で引き取り手が無いレンズを好んで研究するブログである。

2017年10月

買い物リザルト[17/10/31]

カメラ巡回[17/09/01]

=キャップ類=
saksr
 今日のスペシャルはこれ。SAKARって何だよレンズ名か?(^^; あった!輸出用ブランドだったのか。52φキャップなら何でもいいとこれを買ったのだが、できれば(日本で)無名なブランド名より無地にして欲しかったと思う今日この頃。HJCLにはブランド名など必要は無いのだ(筆者の私物は拘りますがね^^)。これらは全てカワノンファミリーに装着された。訳分らんレンズにはワケワカランキャップが良く似合う。

 今日のスペシャルその2はニコンFマウントとヤシコンマウントのリヤキャップを手に入れた事。ヤシコンは800円くらいするし、ニコンは300円くらいする。何で高いのだろう?レンズの数だけキャップもあるはずなんだが、アンバランスが起きるのは何故なんだ?ニコンやヤシコンレンズが買えないからキャップだけ集めている変人が居るのだろうか?キャップをナンボ持ってたって写真は撮れねえぞ。

=アダプトールKM=
 即戦力で前線に投入した。がしかし、アダプトール1のKマウントは∞が出ていないのではないか?アダプトール2だとちゃんと出る∞が1だと出ていないのだが…。いずれ精密検査に回さねばならないな。外見からして1は2より厚みがあるので怪しい。

=RMC Tokina TL 80-200㎜ F4.5(803xxxx)=
tokina8020045
 このレンズはテフノンやASTRONと同じものだと思っていたが、思ったよりだいぶ開放画質が良くないので違うかも(^^; このレンズはカタログには出ていないのだが輸出専用品なのだろうか。

tokina8020045_toubai
 上の右下等倍画像。このピントが外れた部分のブレたようなボケが気に食わない!見ていると乱視になりそうだ(色収差はこの際気にしない)。良いレンズは形が崩れずにボケるものです。

=Tokina SZ-X210 70-210㎜ F4-5.6(857xxxx)=
 いよいよコイツ(か前の奴)をバラす日がやって来るか。その前に現状でBefore撮影してからだ。

szx210md
 一応コントラストは付いているが、実はJPEG撮影なのでカメラが補正しているのかもしれない。晴天だと滲むのは玉に問題が有るからで、やはりカビ取りするしかない。

szx210_gomu
 それとヒマがあったのでピントリングのゴムを中性洗剤で洗ってみた。解るかな?前回の写真と比べて黒く締まっているのが。実はテキトーに手垢を落としただけなので、こんなに白化がキレイになるならもっと真面目に洗えばよかった。現状では所々僅かに白い部分が残ってしまっている。しかし洗えば消えるとなるとゴムの白化はもうジャンカーの敵ではない。α7000の白化したゴム部分も外して洗ってみるかな~。

=TAMRON 103A(412xxxx)=
103a_before
 一応写ったけどこれはアカンな。103A名玉説はネット由来の眉唾ものだが、少なくとも前身の03Aはもっとコントラストが良かった。これは上のSZ-X210と共にカビ取りをせねばならないだろう。無限は大体出ているようだがこれもキッチリとやり直したい。タムロンに限らないが、メーカーの∞調整は被写界深度に期待している?のか甘いと思う。方向性は揃っているので某社のように一本一本バラバラなのよりはマシだが。

=TAMRON CZ-210M改?(571xxxx)=
 前後の玉を磨いてよく見たら結構キレイだった。厳密に言うと中玉の隅の方が変質しているところがあるが、何処にも狂ったところが無いし開けられてもいないようだ。中玉の変質はバルサムの可能性もある。この時期は油クモリとバルサム切れがボチボチ見られるのでどちらかだろう。

cz210
 最短2mでマクロ機能無しは流石に厳しいがクモリも無いのでちゃんと写る。これならこのまま性能評価しても石を投げられることはあるまい。ビッシリ細かいこの時代のレンズっぽい。

 ところでこのレンズをCZ-210MのM無し簡略版で輸出用か?と書いたがちょっと違うようだ。ズームリングの所が全く違っておりZ-210に酷似している。という事はZ-210とCZ-210Mの中間辺りの「名無し製品」ということになる。謎はますます深まった。

=SP F SYSTEM 2X TELE-CONVERTER FOR P/K(35xxxx)=
 後玉は結構ガシガシぶつけられていたが(あの籠では無理もない^^)奇跡的に目に見える程の傷は見られない。前玉はフード状態なので状態良好だ。いずれ何かと組み合わせて評価してみたい。筆者はこれまでにテレコンを殆ど必要としておらず、当初買ったケンコー製しか所有した事が無い。これは他メーカーのテレコン第一号と言う歴史的なものとなる。良かったら筆者がもらい悪かったらHJCL行きだ(^^

=SAVAS=
 早速飲んでみた。ココア味を選択したが似ているもののココアではないな。本物に混ぜてみようか?関係無いけどサバッシュのネタは何人が理解できた事やら(^^ いや最初マジで読み間違えちゃってさ。実際SがZに見えるんだよ。


西多摩巡回[17/09/10]

=キャップ類=
 即戦力で活躍中。

=RAYQUAL M42-PK=
rayqual_m42k
 「日本製で高精度」とか書いてあるから興味はあった。で結論を言ってしまえばやはりこれは精度が高い。付けるとあまりにピッタリなので素手で外すのは困難だ。本来は取り外しに専用治具を使うものなのだろう。日本製だからというのではなく、このメーカーだから良くできているのだと思う。自分で言うだけのことはある製品なのだ。

 しかし新品でこれを買うか?と聞かれたら筆者は買わないだろう。筆者は金を掛けるべきところには金を掛けるが、そうでない部分には鐚一文だって出したくない人間である。マウントアダプター自体邪道趣味であり、金をかけて見栄を張るような分野ではない。RAYQUALと聞いて判る一般人はいないし、腕時計や文具のようなものとは違う。筆者のような現ビンボー人には過ぎた買い物なのだ。とは言えこんな良いモノを作るメーカーが無くなったら寂しいので、良いモノを使いたいお金のある人はぜひ一杯買ってあげてください。お前に任せたぜm9(^^


アキバ上野巡回

=ゴム脚=
 どうせ近いうちにまた変な構造のレンズは出て来ると思う。それまでこれは隠し持っていよう。

=ステップダウンリング=
 あれ?HJCLの予定表では52φに変換する奴だったのか。何となくペンタがチラついて49φのを買ってしまった(^^; これでもペンタ(49、52φ両方所有)では使い物にはなるが、ニコンのリングは52φだけなんだよなあ。

=CANON ZOOM LENS FD 100-200mm F5.6 S.C.=
 このレンズは筆者の予想ではかなり良い画質と見ている。何しろFL時代から十数年間ほぼ同じものが売られていたわけだから。例外はあろうが、販売年数の長さでだいたいの良さは判る。基本的に悪いレンズが長く売られる事は無いです。

fd100200sc100
 アリャ?柱上変圧器を交換すると思ったのにスルーされているぞ!もう二度と付かないのだろうか。HJCLのテスト撮影で必要なのだが困ったな(^^; これで見た限りでは100㎜はかなり良い画質が予想される。いつも色は軽視しているHJCLだがこのレンズは発色が良さそう。色(だけ)にはうるさいメーカーだから流石と言うべきか。

fd100200sc200
 遠景も悪くないぜ。実はちょっと問題が有るのだがそれは個別記事で。

=CANON ZOOM LENS New FD 100-200mm F5.6=
 覗いた感じ概ね上のと同じだと思う。そのうちまとめてテストする。

=SIGMA TELE-MACRO 2X-1:1=
 カビは無く僅かにクモっている気もするが本体は徹底クリーニング、ゴムは外して洗ったのでジャンク品から中古美品に昇格した(^^ いずれKマウントのエクステンダーをまとめてテストしてみたい。それにはサンプルをもっともっと揃えたいな。ちなみにマクロとは中身を繰り抜いて中間リングに出来るだけという噂がある。

=SOLIGOR MACRO+ZOOM 85-205mm F3.8=
 HJCLのFマウントアダプターは三脚座付きである。先に買ったOMとMDがあまりにもヤバかったのでその後の奴は可能な限り三脚座付きを選んだのだ。それがいま活きる?

soligor8520538
 うむ?これ系にしては案外頼りないなあ。まあF4.5から比べれば大口径(笑)だから仕方が無いか。これからもっと良くなる可能性はある。

=SUPER-KOMURA UNI AUTO ZOOM 75-150mm F4.5=
 F4.5なのに何でこんなにデカいんだ?あとこの会社のズームは何故どれもこれも揃ってズームリングがイカレてしまうのだろう?何か根本的にダメなところがあるメーカーだと思う。潰れたのは自然の成り行きかもね。名称は"KOMURA ZOOM 715"が正しいのかも。前玉裏と中玉裏にカビが発生している。中玉のは直ぐ取れたが前玉のはまだ取れていない。他に不具合として絞りの動きが悪いというのがある。自動絞りだと何故かF16までしか絞られない。これは仕様なのか?F32まで表示があってマニュアルだと絞られるのだが。

uniauto75150_2
 70-150は名玉の宝庫だが、このレンズはまあ…それなりという事で。何でこんなのを100円も出して買ったのか?実はM42マウントが手持ちのレンズと互換性があるかどうか確かめたかったからだ。もし互換性があればこのM42マウントをFDマウントのKMC KOMURANON MACRO 925やほかのコムラーに取り付けてK100Dsや*ist Dsに付けられる。そう思って買ったのだがUNIマウントとコムラノンマウントに互換性は全く無かった。それどころかレンズの製造所も違うように思えてならない。

uniauto75150_1
 外見はちょっとカッコイー。この時代って金属を多用しているので当時の安物でも今見ると高級感がある。AF時代はニコンだってロクなモノじゃないからね。筆者らがこの時代の製品に魅かれるのは無理もないことなのだ。

komura715_100yen
 ジャンク館は一定期間売れないと値下げされる。当初は300~500円辺りからスタートなのだが、このレンズは最初から100円だった。恐らく自信の値付けだったのだろう(^^; なおキャップはシムコMTシリーズのが付いているが特に意味は無い。

=キャップ類=
izumic
 この中ではIZUMICとVITACONで笑いが取れる。VITACONは恐らくこれだろうがIZUMICって何だよ(^^; ちなみにIZUMIC.COMは2017年9月現在売りに出されている。

http://www.h4.dion.ne.jp/~omotetu/renz/thirdparty/thirdparty.htm
 一応探してみるもんだわ。上のサイトにビタコン28㎜F2.8と言うのが載っている。間違いなくこれのキャップだろう。どうせならレンズも欲しかったなあ。

=ダイソーA4ケース=
 早速一杯になってしまった。HJCLのレンズは全てこれに入れたいので次回も買わねばならない。感覚的には10段くらい重ねられるのではないだろうか。地震による崩壊が多少怖いけどね(^^;


北巡回[17/09/23]

=AF NIKKOR 35-105㎜ F3.5-4.5=
afnikkor35105
 解像力は流石だが、この個体はカビの為コントラストはイマイチ。カビ取りは…出来るかどうかは分らない。この時期のニコンはキヤノン化しているから手ごわそう。イヤ本音を言えばバラしたくないのだ。ニコン以外がバラしたニッコールなんてもう中華製の偽物と変わりないとすら思う。それが筆者のニッコールに対する拘りだ。そこら辺のニワカのニコ厨よりも強くそう思っている。

=キャップ類=
 現在活躍中。

=SIGMA ZOOM-MASTER 35-70mm F2.8-4=
zoom_master_fd
 製造が古いからなのか?何故かKマウント版より画質が良くない。コントラストだけなら上の手負いのNIKKORより良いくらいなのだが。今後精密検査の結果を待ちたい。

=MINOLTA AF ZOOM 35-105mm F3.5-4.5=
minolta_af35105
 αマウントは依然としてデジタルで使えないのだがα7000でテストしてみた。AFも正常で玉にはカビも無い。覗いた感じではかなり良さそう。実はこれが初めてのミノルタ製ズームなのだった。早くカメラかマウントアダプターを買わねば。

=ニコン前後キャップ=
 現在活躍中。

=Zuiko35-70フード=
 ちょっと白化していたが洗ったら完全に元に戻った。


カメラ巡回[17/09/26]

=RMT-DSLR2=
 TVには接続していないのでケーブルレリーズの代わりにしかなっていないが、セルフタイマーと違って直ぐに切れるので充分に役に立っている(^^ あとは三脚座だけだな。

=CANON New FD 70-210mm F4=
nfd702104
 一点カビがあるのだが思ったよりイイね。クモっていないレンズは良いなあ(^^ レンズメーカーの70-210は半絞りくらい明るいのが普通なのでその点で一寸負けているか。

=CANON New FD 70-150mm F4.5=
 ありゃ?何かおかしいぞ。上の70-210にはキヤノン純正リヤキャップがハマるのにこちらはシグマの奴しか付かない?ああそうかNew FDだからか。そんな細かい事はもう忘れてた。いやジャンクだとFLと旧FDしかないから忘れていたというのが正しい。

nfd7015045
 これもなかなかいいね。「70(75)-150にクソ玉無し」というレンズ格言の通りだな。惜しむらくは他のレンズと比べて半絞り~一絞り暗い事とマクロ機能が無いこと。それ以外には欠点は見つからない。このレンズはA1に付けて眺めたい。New FDレンズとA1の組み合わせほどカッコいいモノは無いからだ。写真を撮るのは殆どがOMだけどね(^^

=KIRON 28-210mm F4-5.6 MACRO=
 何故か短焦点だと最短撮影距離までピントリングが回らない。壊れているのかと思ったが規則正しく動くので仕様なのだろう。単焦点なら短い方が寄れるので違和感バリバリだな。何しろ最短28㎜だと2.5m!までしか寄れないのだ。

kiron28210
 何だこりゃ!全然コントラストが付かないぞ?撮影の後で前後の玉を拭いてみて理由が判った。これクモっているわ。でも本当のクモリじゃなくて汚れのようにも見える。何となくバルサム剥がれと勘違いしたCZ-715のクモリに似ているのだ。そうだとすれば玉を拭けば元に戻るな。でもこのメーカーのレンズは面倒くさそうなので躊躇する。他人の奴なら確実に断るし、自分のでも壊したくないのでヤル気がしない。あまり代わりが手に入らないレンズだからなあ。さてどうしたものか。

=SUN ZOOM 80-200mm F3.8 MACRO=
sun8020038
 HJCLにはMDマウントはあまり無いので貴重と言えば貴重だ。こうして開放の描写を見るとコントラストが良い。今回の中で色が一番正確なのが不思議…AWBなのに。恐らく熱糞のAWBと相性が良いのだろう。小堀系はハズレが少ないのでテストが楽しみだね。

=SIGMA MINI-TELE 135mm F3.5=
k100ds_minitele
 見てこのちっさい135㎜を!これだと昔の50~58㎜標準レンズと大差は無い。これで1.0mくらいまで寄れたら神レンズになっていたのだが(小型化したから無理だろうけど)。

=SIGMA WIDEMAX YS 28mm F2.8=
 前玉にかなりハッキリと判るコートスレがある。メカの動きはあまり良くないが使えないほどではない。28㎜というのが個人的には中途半端だが、15年前の時点でかなりの数の28㎜を処分しているのでMDの28㎜はこれだけだったりする。

widemax_cap
 そんな事より皆さん、何ヶ月も前から用意していたシグマの金属キャップが遂に役立つ日が来たんですよ!このようにこのブログの願いは必ず叶うのです。実はPANTEL時代のCAPだから一時代新しいのは内緒だ。

=KOMURA- 135mm F3.5=
 プリセットタクマーと同じで如何にも50~60年代の雰囲気を漂わせるレンズで非常によろしい。まだ撮影はしてないけど、たとえ写りがクソでも手放す気にはなれないな。

=キャップ類=
 謎のIZUMICが気に入ってしまった(^^ HJCLには52φのキャップが少ないので助かる。

4/3は死なず

4/3は死なず、ただ腐るのみ


 この絶え間のない腐臭をどうしてくれようか…感覚的にはもうずいぶん昔のように思えるが、今年1月に買って2月終わりに初めて使ったキットレンズ”ZUIKO DIGITAL 17.5-45mm F3.5-5.6”を思い出した。先日もう期待していなかった43-Fのマウントアダプタを偶然手に入れてしまったので43システム自体を思い出したに過ぎないのだが。このレンズというか、フォーサーズのシステムそれ自体に絶望したため放置してあったのである。何しろ半年以上所有して3回しか使っていない(^^; 最後の4月に撮った写真が出てきたのでここに上げておく(新たに撮った写真は無い)。


=17㎜=
017f040

=24㎜=
024f040

=36㎜=
036f049

=45㎜=
045f056
 フォーサーズの45㎜は対角線画角27度となっている。これは35㎜フルサイズでは90㎜でAPS-Cでは60㎜程度である。つまりこの画質がタクマー55㎜やらロッコール58㎜に勝たなくてはいけないハズなのだが…画像のサイズが違うけどこれで勝っていると思うか?そもそも50年前のレンズとどっこい勝負になる時点で存在価値が疑われるわけだが。テレセントリックやらフランジバックのアドバンテージはどこに消えたの?


017m040
 うわっ!全然解像してない(^^; そこらのコンデジと大差無いぞ。


026s040
 43でもここまで近づくと結構ボケる。


045m056
 開放だとハロっぽいのが気になる。デジタルなのに何故か昔風なんだよな…悪い意味で。


 一番最後にやって来て一番最初に消えて行った43規格。結果として「フォーサーズを買った人はアホ」という事になってしまった。ちなみにメーカー自身が真っ先にバックれたのだからこの結論はメーカー保証付きだ(^^ それにしても後出しジャンケンで負けるのはカッコ悪いしメーカーの見識を疑う。どうせ負けるならOMマウント、或いはOMAFマウントのままデジタルにすれば良かった。そこからミラーレスのM4/3へ移行したなら恥もかかずに済んだ。

TAMRON CZ-715④

結論:このレンズはどうしようもないダメレンズです(^^;


TAMRON CZ-715①
TAMRON CZ-715②
TAMRON CZ-715③

 前回で玉は多少キレイになったCZ-715で今日はマクロ域をテストしたい。マクロ域のテストと言ってもこのレンズにはCZ-825やCZ-210M、QZ-210Mのようなマクロ機能は付いていない。そのため最短撮影距離の1.5mで勝負しなくてはいけない。まあそれでも先日入手したCZ-210(仮称)の「最短撮影距離2.0mでマクロ機能無し」よりはずっとマシだ。今日もモデルはエレクトロ35GSである。


★150㎜
 今日はテスト時間が短い(陽が短くなったから^^)ために150㎜、100㎜、70㎜しかテストしていない。元々二倍ズームなので変化量は少ないからこれでも良かろう。その代りと言っては何だが、絞りはF3.5開放~F22まで全絞りテストする。

=F3.8開放=
150mc038
 150㎜の開放はこのようにハロハロになる。これはこれで何らかの使い道がありそうだが。コントラストは悪くない。ちょっと露出がアンダーだったので持ち上げている。

=F5.6=
150mc056
 一段絞ったがまだボケの部分にハロっぽさが感じられる。がしかしポートレートならこれでも良さそうに思える。

=F8.0=
150mc080
 ハロが完全に消えるのはこのF8.0である。物撮りとしては稍ボケすぎかな。

=F11=
150mc110
 カメラにはほぼ全部ピントが来たがレンズ先端はまだボケている。画質には変わりない。

=F16=
150mc160
 F16でだいたいピントが来た。

=F22=
150mc220
 F22でもこのように画質は落ちていない。使える画質である。


★100mm
 沢山のメーカーのレンズをテストすると分るが、ズームレンズには大きく分けて三種類の性格がある事が判る。一つは望遠端が良いレンズ、二つ目は広角端が良いレンズ、三つ目は中間画角が良いレンズだ。そのため中間画角のテストは必須と言える。余談だが熱糞のピーキング機能に依ればこの焦点距離が最も開放のコントラストが良いらしい。あくまでも熱糞のピーキング機能に依るコントラストであり現実とは違うかもしれないが、数値的にはそれなりに裏付けが取れている。なおこのレンズは中間画角(つまりこの辺り)が一番ピントが移動するようだ。ピント補正用のカムの形を見ると何となく判る。

=F3.8開放=
100mc038
 明らかに後ピンになってますね。実はこのテスト、最初にやったテストはあまりにもピントが移動したので没になった。ハロはほぼ見られないので良い画質と言える。

=F5.6=
100mc056
 開放から良い画質だが一段絞ると更に鮮鋭度がアップ。

=F8.0=
100mc080
 もう一段絞ると更にアップした。

=F11=
100mc110
 もうこれ以上は画質の向上は無さそう。あとはピントが来るか来ないかで決まる。

=F16=
100mc160
 このF16でほぼ全面にピントが来た。

=F22=
100mc220
 更に絞っても画質の低下は見られない。充分に使える画質だ。


★70mm
 最後に最も短焦点側の70㎜である。長焦点側よりボケが小さくなる為に軸色が減るのが助かる。

=F3.8開放=
070mc038
 開放だとこのように稍ハロっぽさがあるが、ピントが深いのでそれほど気にはならない。

=F5.6=
070mc056
 一段絞るとほぼ全面にピントが来た。ただ70㎜だともっとアップにしたくなる。

=F8.0=
070mc080
 これ以降バックのボケが小さくなるだけ。

=F11=
070mc110

=F16=
070mc160

=F22=
070mc220
 ここで全画面に渡って稍コントラストが低下している。回折の影響だろうか。


★おまけ
150proc_no3
 マクロは無いのでプロクサー(No.3)を付けて撮影してみた。焦点距離150㎜で絞りF11であるが、コントラストがパッと見で分るほど下がってしまった。プロクサーが汚れているのかと思ったがそうではなく光学的な事情によるものらしい。まあこの程度の低下なら後処理で何とかなるレベルだ。更にテレコンを付けて積極的に補正する手もあるか。なおピントは中央のエレクトロマークに合わせている。


★一旦終了
 マクロ機能が無いためマクロ域では使いづらいレンズだが、最短1.5mまで寄ればそれなりの倍率で撮影可能である。これはフォーマットがAPS-Cだから(107-229㎜相当)という理由も大きい。それでも実用ならCZ-825の方が使いやすいだろう。このレンズの良さは手持ちで使える事くらいか。

 ちょっと前にテストした"ズームβ"とか、未テストの"SMC PENTAX ZOOM 75-150mm F4"もそうだったが、70(75)-150㎜ F3.5(~4.5)クラスのレンズは良いレンズが多い予感。噂ではニコンのE75-150も良いらしいね。ズーム比で無理していないレンズは高性能のが多いのだろう。70-150も70-210以上にネコマタギ物件だが意外なアナ場かも知れない。ジャンクだから狙って買えるわけではないが機会があったらバシッと行ってみたい(但しカネは出せない^^)。

SIGMA ZOOM-β④

SIGMA ZOOM-β 70-150mm F3.5(Σ-51xxxx)


SIGMA ZOOM-β①
SIGMA ZOOM-β②
SIGMA ZOOM-β③

 前回のテストで全く∞が出ていなかったので調整したい。また前群にカビが発生しかかっているので清掃する。


★前玉外し∞調整
 この時期のシグマは銘板が無くリングが露出している。この形式だとリングを回すと傷がモロに判ってしまうのでやりづらい。しかもリングが斜めに深くなっているので既存のゴム系では回しづらい。可能であればプラスチック製のカニ目回しが欲しくなってくる。それはさておき、二重のリングだが内側は前玉を止めるリングで、外側のリングで無限調整をするのだろう。


imoneji
 価格シールの下にイモネジがあった。これを緩めて回すのだろう。簡単だな…と思ったら大間違い!イモネジを外しても全くリングは回らない。試しにゴムで回したら中のリングが回ってしまって結局外す事は出来なかった。これってもしかしてネジロックではなく普通の接着剤で止めてないか?(^^; 20分ばかり努力したがカニ目が傷だらけになっただけでリングはビクともしなかった。イヤになって捨てようかと思ったがその前に鏡胴をバラしてみよう。


★ヘリコイド抜き
 ヘリコイドを抜くのはまずピントリングのゴムを剥がさねばならない。折角外すのだから後で洗っておこう。ピントリングのゴムは最も油や手垢で汚れるので洗いたい。ヘリコイドを何故抜いたかと言うと、このまま有機溶剤に浸けてネジロックか接着剤(^^; を溶かすのだ。


maedama
 で結論から言えば回す事が出来た。全くヒドイ目にあった。ネジロックは「ネジが自然に緩まないようにする」もので「ネジを回らなくする」ものではない。テキトーな奴がバラすとネジロックなんてしないから良いのだが、真面目な働き者(のバカ)がバラすとキッチリ止めるので困る。ガッチリ止めるなら調整を間違えるなよ(^^;


★ズームリングのガタ
 ズームリングはカム軸のプラスチックのワッシャというかカラーのようなものが割れていないかチェックする。上を向けるとストンと落ちてくるのはこれが割れている可能性が高い。割れていたり摩耗していると軸がユルユルになるからだ。


cam1
 このレンズは片側が割れていた。道理でリングがスカスカなわけだよ。


cam2
 もう一方は偏摩耗していた。カラーの換えは持っていないので当る方向を変える事で誤魔化す。少しまともになったがそのうち交換したい。このプラスチックには機械油を注してはいけない。そんなバカな奴はいないと思うが一度どこかのブログで見た事がある。無学なオッサンは悲しい。


tape
 カムを覆っていたテープは金属っぽくて硬くて厚みがある。そんなテープは持っていないのでダイソーのアルミテープで妥協する。貼ってみたらカムが当たっているのでこれだと拙いんだけど、グニャグニャのビニールテープよりはだいぶマシだろう。


hanbun_kansei
 これで前玉ユニット以外は全部完成した。本体は磨き上げたし、ピントリングのゴムを洗ったのでジャンク品→中古良品に格上げだ(^^


★∞調整
 ∞調整は100㎜で行なった。この焦点距離が一番∞から遠ざかっていたからだ。ここで調整するという事は他の焦点距離はオーバーインフとなる。望遠レンズを突き当り∞撮影する事は無いのでこれで良い。結果は失敗してオーバーインフになってしまった。まあ∞が出ないよりは行き過ぎの方がマシだろう。

 …なんかヘンだな?イモネジを締めるとヘリコイドが重くなるのだが…(^^; 何処かに当る要素は無いんだけどなあ。ひょっとして組み立てに失敗している?いずれグリスやカラーを入れ換えるのでその時にもう一度調整したい。


★テスト
 カビと言っても僅かな生えかけなので画質への影響は皆無だった。それより∞調整の方がはるかに重要だ。望遠レンズは∞撮影は通常行わない。せいぜい月の写真を撮る時くらいだろう。がしかし∞が出ていないのは不良品なのでキッチリ合わせたい。

after_100f035
 一番外れていたのは100mmだったのでそこで完全に無限が出るようにした。前回の無限テストとは比較にならないくらいシャープになっている。


★おまけ
gekirea
 激レア!の下に「50円で買った」記事が出ているのが良い(^^ この並びだとこのレンズの金銭的な価値が人々によく理解されてよろしい。激レア!でも超貴重!なモノでもないゴミ寸前の不人気レンズである。そしてそれで楽しく(←重要)遊べるのが我々HJCLなのだ。

Webサイトより[17/10/23]

>貼り合わせレンズの曇りの修復(その3)貼り合わせをはがす
http://bokyo-bokin.at.webry.info/201110/article_3.html
 こちらの方がアセトンに一週間浸けて貼り合わせを剥がしてますね。少なくとも小さいレンズなら一週間で剥がれるようだ。予想通りUV接着剤はアセトンで剥がれるらしい。筆者のレンズはUV接着剤を剥いで昔ながらのバルサムに換えたい。HJCLのジャンクはワセリンでも唾でも何でも良いけどな。ちなみにセメダインが余っていて使い道が無いのでこれでやってみたい。透明度は…分らん。全然ダメかも(^^;


>くもりが出たレンズを修理しようとして失敗した話
http://www.tokyoaltphoto.com/2016/03/lens-repair-fail.html
 冷えたガラスを熱湯に放り込んだら耐熱ガラス以外は割れるわなあ(^^; 昔ウィスキーのおまけのグラスに熱湯を入れたらピーン!という音がして真っ二つになった事があってトラウマになっている(^^; コムラノンはやるべきではなかった?イヤあれは実証したに過ぎないから。


>CanonのEFマウント制御プロトコルは68HC05をベースにしている?
https://srad.jp/~cyber205/journal/556338/
 モトローラかよ。68系かよ。個人的にはイヤなモノを見てしまった(^^; そう言えばキヤノンは昔アップル製品の代理店をやっていたのだった。尤もメインルーチンはコマンド群で動いているようなのであまり関係ないか。


>Canon EOS protocol convertor for old Sigma lens
http://www.butterflybikers.cz/index.php/cz/elektronika/item/1-canon-eos-protocol-convertor-for-old-sigma-lens
http://www.martinmelchior.be/2013/04/conversion-of-old-sigma-lens-to-work.html
 修理と同じで原因と対策法だけ判ればもう興味が薄れてくる。実際試すのはとても面倒だし金が掛かるのでヤル気がしない。何しろ100~300円のレンズだからなあ。シグマのAFレンズは別マウントでも使えるし、そこまでしてエロスで使う理由が無い。一番大きな理由はエロスのボディに魅力を感じない事だったりして。


>2x OP TELEPLUS MC7
http://ameblo.jp/shimsoft/entry-11528665389.html
 古い記事だけど気に触る。キャップによって価値が違うんだから付け替えるなよ。モラル低いなあ。うちの近所のゼロ系がキャップを付けなくなったのはこういう輩が居るから仕方がないのかもしれない。

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