ネコマタギ★レンズ研究所

ジャンク屋の箱の中で引き取り手が無いレンズを好んで研究するブログである。

2017年12月

冬の買い物2017

 HSDLと同じく買い物メモを書いてみる。書いた願いが何でも叶う(斜め上含む)魔法のメモなのだ。これは私用であり読者向けではありません(^^


★デジタル一眼カメラ
 一眼ではないがリコーのように寄れるコンデジが欲しい(HJCL業務用)。

=PENTAX=
 K200D以前とK-s1、K10D、K-m、K-r、K-x以外は全て買う可能性がある。HJCLとしては段階を踏んでK-7→K-5→K-3…と行きたいところだが予定は未定。K-7は世間の評判がよろしくない割に中古価格が高いのですっ飛ばす可能性も高い。ここら辺は臨機応変に行きたい。

=SONY=
 Aは安ければ買うし気が変わって買わない可能性もある。Eは1600万、2400万画素に限って買う。上のPENTAXの買い物により状況は変化する(^^

=43/M43=
 43はもう不要(タダなら喜んで貰うが^^)。M-43は2000円以下なら買う。画素数が出来る限り多いもの。

=nikon=
 1000円以下で売っていたら何でも買う。

=EOS=
 1000円以下で売っていたら何でも買う。

=その他=
 要らない。が、タダなら喜んで貰う(^^


★アナログカメラ
 ヤシコンマウントのカメラ(希望はS2か159か?RTS系でも良い)。ヤシカブランドはもう要らない。


★デジタルレンズ
 43のEDガラス使用の望遠ズームだけ欲しい(40-150かな)。他は不要だがタダなら喜んで貰う。


★フィルム時代の35㎜レンズ
 HJCLはズームに限り特段の事情が無い限り100円以下。nikonの望遠ズームが無いので手に入れたい。ミノルタMFのズームは一本も無いので是非欲しい。

・nikon望遠ズーム(~300円)
・MINOLTA(MF)ズーム(~100円)
・PENTAXではないKマウントズーム(~100円)
・M42マウントズーム(~200円)
・その他マウントズーム(~100円)

=特に欲しいレンズ=
・タモSPレンズ(~300円)
・52A、02A、01A(~300円)
・トキナーATX(~300円)
・レンズメーカーの単焦点(~500円)
・F1.4より大口径のレンズ(時価^^)

 ちなみにHJCLがこれまでに入手したレンズの購入理由は以下のようになっている。

・極度に安い(ΣZOOM-β等)
・世評が低い(40A等)
・世評が高い(09A、17A等)
・世評が皆無(多数)
・カッコいい(革張り風Zタムロン等)
・名前が面白い(カワノン等^^)
・SLD等特殊なレンズ(トキナーSD等)


★レンズキャップ
 入手したレンズの分だけは必要だ(^^


★その他

=マウントアダプタ=
 半年経たないうちにアダプタ遊びにスッカリ飽きてきたので優先順位は低い。

・AX-E(通販)
・EX-E(通販)
・L-E
・α-E
・OM/MD/FD三脚座付
・M39-42リング

=電池=
 正規品はカメラと同じ価格なので中華になるかな。2個買えば1個くらいまともに動くだろうと言う安易な考え(^^

・NP-FW50×2
・BLM-1×2

=メンテ用=

・アセトン
 貼り合わせレンズ剥がし用。

・カナダバルサム
 私用のため優先順位は極めて低い。

FD 100-200mm F5.6④

CANON FD 100-200mm F5.6 S.C.


FD 100-200mm F5.6①
FD 100-200mm F5.6②
FD 100-200mm F5.6③

 このレンズも最短撮影距離が2.5mなので近接撮影はほぼ不可能である。マクロ王の筆者としては欲求不満気味だ。そこでCZ-715の時に一寸テストしたプロクサー(今回はNo.1)で接写してみよう。実はプロクサー無しでもやってみたのだが、あまりに撮影距離が長いのでギブアップしたのだった。なおプロクサーはケンコーのMC版55φを使用している。


★100㎜
 撮影距離は望遠マクロとして手頃な約1mとなっている。

=F5.6開放=
100mc056
 さすがに開放だとボケボケだがハロが少ないのでそんなに悪くは見えない。作画意図によっては充分に使える画質である。大きさを気にしなければ100㎜レンズとして使える。

=F8.0=
100mc080
 絞って更に画質が向上。ピントもそれなりに深くなったので、ここらでもうカメラのある風景として使えそうだ。カメラの製品写真としてはピントが浅すぎるが。

=F11=
100mc110
 だいたいピントが来たね。書き忘れたがピントはレンズのレバーの赤い部分に合わせている。以前の写真でレンズ先端になかなかピントが来なかったのと、このレンズの特性として絞ると稍後ろにピントが下がるからだ。

=F16=
100mc160
 製品写真だとこのくらいのピントかな。回折によるボケは見られない。プロクサーを使用した写真とは思えないくらいコントラストも付いている。

=F22=
100mc220
 これでも充分に使えそうだが、厳密に言うと回折による劣化が始まっている。例を挙げれば中心部の解像感が落ちてきている。等倍で判る程度だが。


★200㎜
 中間は100㎜時と変化は無かったので拡大に挑戦する。撮影距離は100㎜時と変わっていない。

=F5.6開放=
200mc056
 御覧のようにかなりのアップが可能だ。中距離のテストで判っていたが流石にハロハロで特殊用途である(^^; ボケの感じは悪くないので人によっては「これは良い」と思うかもしれない。

=F8.0=
200mc080
 一段絞ってもまだハロっぽいが、このソフトさは結構一般人でも受けそうな感じ(^^

=F11=
200mc110
 ハロは消えて明快な描写になった。レンズの絞りの説明写真には使えそうだ(^^

=F16=
200mc160
 画質はあまり変化は無いがピントが深くなった。流石にこの距離だとオールピンは難しい。

=F22=
200mc220
 しかしここまで絞ってもあまり破綻は無いので使いたいシーンもあるかもしれない。


 最短撮影距離は長いけど、このようにアクセサリーを活用する事でそれなりのマクロ撮影は可能である。このレンズ一本だけポイと渡されても何とか写真を撮って遊べる自信がついた(^^


★一旦終了
 これで大体テストは終わった。もし次回があるとすれば一般撮影だが、これから寒くなると外に出るのが億劫なので無いかもしれない(^^; もしやるならプロクサーと三脚を持ってマクロ撮影をしてみたい。

 ジャンク箱の常連ネコマタギレンズではあるが「低倍率望遠ズームにハズレ無し」というレンズ格言の通りその実力は単焦点と変わらないものだった。いずれ何かのレンズの比較対象として引っ張り出される事もあるかもしれない。

今日の作業[17/12/06]

 今日は2017/10/01に1080円で入手したSuper Takumar 55mm F1.8と、2017/10/24に864円で入手したSuper-Multi-Coated Takumar 55mm F1.8のメンテナンスを行なった。


★Super Takumar 55mm F1.8(非Thレンズ)
st5518_kt1
 まずはスーパータクマーの方から。「ズームと違って単焦点だから簡単」とは一概には言いきれないのだが、このレンズに限って言えば分解は非常に簡単だ。但しヘリコイドと絞りを分解しなければという条件が付く。銘板リングを外してフィルター枠を取り外す。


st5518_kt2
 キタネー!何でこんなに汚れるのだろうか?お前はゴミ屋敷にでも住んでいるのか。今日はバラさないけどヘリコイドも全バラして洗いたい。分解していたら鼻水と咳が止まらなくなった。悪い病原菌でも付いているのではないのか?前所有者はもう死んでるな。


st5518_kt3
 このように-ネジを6本外すだけでヘリコイドと鏡胴がキッチリ分離できる。玉掃除だけなら分離しないでも何とかできるが個人的には分離してからやった方が良いと思う。カニ目リングを外す時にヘリコイドを強く握るとそれなりにダメージがあると思う。何しろ薄いアルミの筒なのだから。ま、気分だがな(^^


st5518_kt4
 汚れっぽい玉を拭いたら何故か真っ黒に…コバ塗失敗?それとも羽根に黒鉛を塗り過ぎたのだろうか。こんなに黒くなったのは初めてだ。それでも何とか透明に見えるように拭き取って組み上げた。玉は傷だらけでコーティングにはカビ跡と思われるダメージがある。ただでさえ逆光には弱いレンズだがこれはもうダメだな。その場の勢いとは言え何でこんなモノを買ってしまったのか…(^^;


 このレンズはリザルトでも書いたようにピントが大幅に狂っているので∞調整もやらなくてはいけない。当該レンズの∞のピントは20、いや10メートルくらいしか出ていない。前の所有者は一体どうやって調整したのだろうか?恐らく滅茶苦茶に狂ったマウントアダプターでテキトーな遠景を見ながら調整したのだろう。ミラーレス用の無名安物中華マウントアダプターはフランジバックが出鱈目なのでそれで調整するとこんな事になる。

 がしかし、思ったより重傷と言うかワケワカラン状態である事が判った。ヘリコイドがある一定の所まで縮めたらそこで止まってしまうのだ。つまり例のピントリングのネジを緩めて合わせるといった簡単な事では治らないようだ。恐らくヘリコイド自体に不良があるのだろう(上の方の山が潰れているように見える)。かなり重修理になりそうなので今回はひとまず終了。いずれヘリコイドも全バラしてみたい。


atoboke
 別にボケのテストやっている訳じゃないんだからね!(^^;


★Super-Multi-Coated Takumar 55mm F1.8(Thレンズ)
smct5518_kt1
 お次はSuper-Multi-Coatedタクマーの方。これはヘリコイドはほぼ完全に近く、前後の玉にかなり酷いカビが生えていた。さすがにSMCと言えどもこれは拙いので掃除する。


smct5518_kt2
 メカはスーパータクマーと全く同じなのでこれも分離してから玉を取り出す。


smct5518_kt3
 組み立て完了。カビは中性洗剤で洗ったら完全に取れた。コートも特にダメージは無かったのでめでたい。∞はバラされていなかったので大丈夫みたい。バラしてたらこんなにカビてないよな(^^;


smct5518_526xxxx
 Super-Multi-Coatedをテストしてみる。コントラストはやや良くなった気がする。これはThなので後群のガラスが黄色くなっていた。がしかしデジタルでは何の関係も無い。フィルムもモノクロしか使わないので何の問題も無い。


 両方とも早速戦線に投入される。このあとは以前から使っていた奴も∞調整をしなければならない。これで三世代揃ったから最後のゴム巻きタクマーも買うかな。アレはカッコ悪いので避けていたのだが、もし安いのがあったら買うとしようか。

FD 100-200mm F5.6③

CANON FD 100-200mm F5.6 S.C.


FD 100-200mm F5.6①
FD 100-200mm F5.6②

 今回は中距離のテストを行なおうと思ったのだが、掲示板に書いたように以前からテストに使用していた電柱が建て替わってしまった。そのため以前よりレイアウトが大幅に変わってしまった事から過去のレンズと比較が困難になった。ある程度立体的で色々な収差が観測できる被写体はなかなか無い。まあこれで当分変わる事は無いだろう。パンザーマストの寿命はアクシデントが無い限り60年だから筆者が死ぬまでは大丈夫か?(^^;

denchuu171101
 今回からは電柱はこのようになっている。トランスが他の電柱と違って逆に上の方に付いてしまったのが非常に困る(注)。もしトランス中心に合わせると周辺が空になってしまうので周辺のテストにならない。それだけでなくカメラを上に向けて斜めになると当然像面が倒れるのであまり望ましくないわけだ。そのため今回はトランスは捨ててワイヤーハーネスを中心とした。

 テストした焦点距離は100/150(辺り)/200mmで、絞りはあまり画質変化が無いのでF16まで掲載した。なお150㎜は140㎜と160㎜の中間に合わせている。

注:もと付いていた部分は丁度コンクリート基部とパンザーマストの繋ぎの部分なので付けられなかったのかもしれない。あまりトップヘビーになると繋ぎの部分からポッキリ逝きそう見えるのは筆者だけだろうか?(^^;

★100㎜

=F5.6=
100m056
 厳密に言えばハロは皆無ではないが開放から充分に使える画質だ。像は周辺に至るまで全くと言って良いくらい破綻は見られない(周辺はAPS-C限定だが^^;)。欲を言えばF5.6なので等倍時にもっと細かく解像して欲しいところだ。

=F8.0=
100m080
 一段絞ってもあまり画像に変化は無いが、厳密に言えば稍解像度が上がっている。

=F11=
100m110
 解像度は更に上がっているがコントラストが変わらないのでパッと見た目では良くなったようには見えない。サイズを大きくすると勿論効いてくる。デジタル時代のレンズのようにとにかく安定している。

=F16=
100m160
 1/3絞り程度アンダーになったのはNEX-5の露出計との相性だ。この辺りの絞りでは回折の影響が気になるが、このレンズに関して言えば全く問題は出ていない。


★150㎜

=F5.6=
150m056
 特に変わりなく良い画質である。エッジのキレはイマイチだがコントラストが良いので見栄えがする。人物写真には良いかもしれない。ハイライト部分に一見して判るようにハロは増えてきた。アウトフォーカス部分に色収差が見られるがこの被写体では気にならない。望遠レンズに於いて通常ガラスでこれを皆無に近く補正するのは困難である。

=F8.0=
150m080
 一段絞るとハロはほぼ消えた。相変わらずキレは無いが質感は問題ない。

=F11=
150m110
 更に画質は上昇した。解像度が上がり、パンザーマストのどぶ漬け亜鉛メッキの質感やビニールテープの質感も悪くない。碍子やネジもそれらしく描写されている。

=F16=
150m160
 画質の上昇は特に見られないが悪化もしていないので充分に使える。


★200㎜

=F5.6=
200m056
 ちょっと画面全体がハロっぽくなってきた。細かく言えば160~180㎜辺りからこんな感じである。ハロが増大するにつれて細部の解像感も落ちてきている。画角が狭くなってきたがアウトフォーカス部分に色収差が出ている。これは基本60年代のレンズなので致し方ない。

=F8.0=
200m080
 ハロが殆ど消えて解像度が格段にアップした。例を挙げれば中央のワイヤーハーネスに巻いてある白いテープの100Vと言う文字が読めるようになった。

=F11=
200m110
 上部に残っていたハロも完全に消えてパンザーマストの質感が上がった。金属部分も手触りが感じられる。

=F16=
200m160
 特に画質に変化は無い。ピントの深さが必要な時は遠慮なくF16に絞れる。


 ズーム倍率が低いためか焦点距離に依る画質の変化は少ない。強いて言えば短焦点側が良好と言える。色はデジタルカメラなので気にしないけど、1970年代当時のレンズとしてはソコソコ発色が良いように思えた。何しろ「当社はカラーバランスを崩してまでマルチコートする気はございません」というメーカーなので一口くらいは色に言及してやらないとな(^^


★続く
 前回のテスト撮影は9月20日だったが今回は11月1日である。電柱の工事が終わって、更に台風による天候が回復するのに時間がかかったのだ。期せずして長期間のロードテストになってしまった。次回はマクロ撮影テストを予定している。この最短距離2.5mのレンズでマクロ撮影は出来るのか?

グリスの冒険(^^;;

ヘリコイドグリスに無理やり機械用グリスを使うテスト(^^


グリスの冒険(^^;

 上の前回記事から間が無いが、実はあの記事は2017/09/18に実験したものである。今回の記事は2017/10/31記述なのだが「次回は恐らく来年になる。何らかの不具合が出てきたらそれより前になる」と書いた通り多少の変化が見られたので報告する。

 あれから60度以上にもなる日なたに放置したり冷蔵庫などにも入れてみた。そしてその直後には特に何も変化は見られなかった。また現在40日以上を経過してもヘリコイドの感触には全く変化は無く、グリスとしての性能には全く問題は無さそうだ。がしかし、全ての面で全く変化していない訳ではないらしい。


mgr_01
 放置する時は基本的にヘリコイドを縮めておいた。不定期に取り出してヘリコイドを回してみたり、外に出して放置したりした。暫くすると存在を忘れてしまい、この記事を書く二週間くらい前からずっと放置状態であった。


mgr_02
 変化が見られたのはこの部分である。以前は拭き取られてキレイだった部分に油が下がってきている。これは明らかにモリグリースの油であろう。前回思った通りやはり塗り過ぎなのかもしれない。


mgr_03
 このように拡散性の問題でまだ使えるか分らないから、再度はみ出たグリスと油を拭き取って一ヶ月程度放置してみよう。放置して油が下がってくるのは非常に拙い。絞りに回ったら重修理になるし、解決できなければ採用不可という事になってしまう。


 尤も筆者は一番気にしていた金属の変質が無さそうなので既にこれを採用する気になっている。いずれフライング気味に50円レンズのどれかで採用される事になるだろう。元からヘリコイドの調子が悪いズームβ辺りが適当かな。勿論アルミ製のヘリコイド部分だけでカムのカラー等プラ部分には塗らないのは言うまでも無い。塗る量を必要最小限まで減らせば充分にイケる気がしている。相変わらず感触は本物以上に素晴らしいので何としても使えるようにしたい。ジャンクで上手く行ったら自分のレンズでどうでも良いのはこれに変えたい気すらある(^^

最新コメント
記事検索
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ