結論:全くどうしようもないゴミレンズでした!時間の無駄(^^


 先日の巡回で同時に2本も買ってしまったレンズだ。片方がカビだらけで使い物になりそうにないのでHJCLに供出した(^^ 記事になっていないが46Aは既に破壊してしまった為にHJCLの2本目の所有レンズである(がしかし使えるのはこれだけ)。HJCL所有の唯一のDSLRである*ist Dsと共にテストする。フィルム時代の普及版ズームはデジタル時代に通用するのか?


TAMRON 40A
 タムロンのレンズは過去の製品でもちゃんと製品情報が残っている所がエライ。適合フードが出ているのでジャンクで探しやすい。この点でシグマもトキナーもその他3流4流も会社として足元にも及ばない。自社の製造した商品くらい残しておかなくてどうする。そのデータによれば1985年から1996年まで11年間販売されていたようだ。消長の激しいズームレンズとしては長いほうかな。当時の評価は不明だが、少なくともそれなりに売れたレンズなのだろう。


40a_1
 この時期のタムロン製品は互換レンズメーカーの製品としては落ち着いたカラーリングで高級感がある。トキナー始め互換レンズメーカー製は蛍光色で安っぽい。シグマはこれより僅かに遅れてZEN仕上げなんて始めたけど、これは10年前後で加水分解でベタベタになるので最悪だ。無水アルコール等で拭けば取れるが、MF版は距離や絞り表示の印刷も全部消えちまいます。28/1.8はサッサと手放しておいて正解だった。最初のうちは見栄えも手触りも良いのだけどね…。

 閑話休題、フードは79FHか。あれ、これって持ってた気がするな?と思い探し始めたが見つからない。うちはフードもキャップもレンズと同じく矢鱈多いので遂に探すのを断念した。何しろハードオフ数店分はあるからな(^^; 見つからないフードは持っていないのと同じなのでそのうちHOで探しておくとしよう。もし無くても35㎜(35mmフルサイズ)もしくは55㎜(APS-C)のフードを付けるだけなので全く問題無し。


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 動作チェックで書いたが、この40Aは最短撮影距離1.5mという「アホか!」レベルのレンズなのだ。それを補う意味でマクロモードが付いているが、そのモードに入ると今度は逆に一般撮影は不可能になる。つまりバリエクステンションチューブ(ヘリコイド接写リング)内蔵のズームレンズと考えればよい。シームレスマクロが当たり前の現代的に見れば使いにくい事この上ない。が、最近はこういうアホなモノをツライ思いをしながら使うのが楽しく感じる。手間がかかっても安くて楽しめれば何でもよい。「世間で評判のアレを使いたい」ではなく「今そこにあるもので楽しむ」というのがいつだってHJCLの基本である。

 インターネット上で検索するとあまり使っている人は居ないようだ。無理も無い、今カメラ屋の店頭で一番人気の無いレンズは昔のズームレンズだからだ。たまに見かけるこのレンズの評価も芳しくない。ただインターネットの評価は良いモノをほめ過ぎ、悪いモノをけなし過ぎるところがあるので信用してはいけない。所詮その辺のサイトは誰かのサイトの転載サイトに過ぎない。特に名玉評価はアテにしない方が良い。通販カメラ屋やオークション転売屋の空気作りかもしれないのだから。イヤその可能性が一番高いな。それ以外の理由で特定のレンズを持ち上げる理由が無いし。レンズの評価なのだからクソみたいなポエムではなく写真で見せて欲しい。そんな写真が撮れればの話だけどな。


★実写してみる
 今回の実写テストに用いたのはまともな方(200xxx)ではなくカビカビの方(913xxx)を使った。この不具合品だけがHJCL所有品だからだ(^^ 折角のデジタルなのであまり酷ければポスト処理で何とかすればいい。倍率色収差や歪曲や周辺光量だってPPL3だけで手軽に補正できるし、色やコントラストなんてレンズの評価には全く関係しない時代なのだ。唯一ピントの良さだけが評価に値する。銀塩時代とは全く違った評価が必要だ。


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 まずは画角チェック。このレンズは現役当時は35-105と言う標準ズームだったが、現在は*ist DsのAPS-Cなので1.53倍されて54-207という事になる。APS-Cや43だと望遠レンズの方が面白く遊べる。今まで手に入りづらかった400㎜~の超望遠だって×2倍(43の場合)で楽に入手できるのだ。閑話休題、写真は広角端35㎜の画角である。実際は標準なのだが*ist Dsばかり使っているので広く感じてしまう。このようにおいしい所だけ使っているので四隅の破綻は全く見られない。ただ全体を見ればフルサイズ55㎜と比べると画質で劣るのは当然だ。特に解像度は低いので大伸ばしは無理である。


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 これが望遠端135㎜である。何かハロが見られるな。書き忘れたが、現在アダプトール2をP/ESしか所有していないので開放しか使えない。本日の撮影は全て開放で撮影しているという事だ。実はカビの影響が一番ひどいのがこの望遠域で、全長が伸びて光が拡散する分だけ影響が強いのだろう。


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 上のように全画面使うと色々アラが見えるが、このような被写体だと全く普通のレンズにしか見えない。これはワイド端35㎜だが普通の描写だ。


40a_tele_2
 同じ被写体をテレ端135㎜で撮影。高圧鉄塔にはカラスの巣(カラ巣^^;)があったんだね。タワマンに住んでいるカラスとは豪勢だな。開放でこれなら筆者的には全く申し分のない描写である。


40a_macro_1
 えーと、昨日の事なのにもう忘れてしまったが(^^; これはハロから見て135㎜域だと思う。どの辺か忘れたが中途半端なマクロモードである。珍しい白いレンゲソウだ。「手に取るな やはり野に置け 蓮華草」と言う滝野瓢水の句を思い出す。これは青箱のジャンクレンズを買おうとした友人を止める為に詠んだ歌だ(ウソ)。


40a_macro_2
 この被写体、ピントをどこに合わせればいいんだろう?(^^; マクロモードの時のピントリングはグルグル回してもほとんど変化しないのでやってられない。そこで反則かも知れないがマクロリングの方を回してピントを合わせた。という事でこれが何対一で撮影されたのかは分からない。ま、レンズテスト記事を書く場合以外はどうでも良いけどな。


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 全部にピントを合わせようと思ったが無理だった。赤はJPEGで劣化するのでなるべくデジタルでは撮りたくない。本来ならボツにする所だが、実はこのテスト撮影はコシナ20㎜と同時に行なっており、コシナばかり撮ってしまってメモリが足りなくなった為に作例が少ないのだ(^^;


 あー、またクソみたいな花の写真を撮ってしまった。自分でも撮っておいて言うのもなんだけど、何で他のカメラやレンズのサイトって揃いも揃って花の写真とか猫の写真ばっかり撮るんだろう?金太郎飴のようなブログを見ていると悪寒が走る。閑話休題、マクロモードは使いにくいし画角的にも使いづらい。加えて今回は当方の事情で開放しか使えないというハンデがあったがそれも含めて面白かった。筆者は昔は望遠レンズをあまり使わなかったのでその面でも新鮮だった。


★カビ
 当該レンズのカビだが、タムロンのズームレンズはどうも分解不可能のようなので取るのは無理っぽいな。Web上でもバラして断念した人が多いようだ。HJCLでも46Aは途中までバラしたけど、プラ部品が破損して元に戻らなくなったので玉だけ研究用に取って破棄する事にした。メーカーには専用の治具があるのだろうし、プラ部品は分解する度に新品に交換するのだろう。まあこの40Aはこれからもカビと共に使うという事で。135㎜だとレンゲソウの写真みたいにソフトフォーカスっぽく使えるし(^^


40a_kabi
 何とか中玉のカビを写そうと思ったがこのコンデジでは無理だった。青箱ジャンクの中では大した事は無い普通レベルだが、HJCLや筆者の所有品の中ではトップクラスのカビの多さだ。後玉はカニ目なので取れるが次が外れない。前玉も一番上だけ外れるがその後は外せない。46Aもそうだったがカビの所に届きそうで届かない。やはりズームは100円とかよほど捨て値でもない限り買いたくないな。


★次回に続く
 銀塩写真ではダメだろうがデジタルで使う限りでは充分実用になる。但し35㎜フルサイズだと周辺がどうなるかは分らない。この焦点距離なら急落は無いと思うが。結論として名の通ったメーカー製のレンズならどんなレンズでもそれなりに結果は出る。あとは使う人の問題だという事。