前回は無限遠にピントが合うようになったのだが、今回はマクロでテストしてみる。


★マクロ機能
 このレンズは写りも大きさ的にも特徴の無い平凡なズームだが、唯一マクロ機能だけは誇れるかもしれない。全域で明示的な操作は必要なしにピントリングだけでシームレスに1.0mまで寄れるので、100mmの時に1:6.6、300㎜の時は1:2.3までアップできる。このマクロ機能を使っていろいろ試してみたが、やはり焦点距離によって大きく画質が異なる事が判明した。


rmc100f056s
 まずは100㎜だ。これだと開放から球面収差のハロは全く認められないに等しい。当時のレンズとしては上々と言える。尤も通しとは言えF5.6だからそのくらいでないと困るが。


rmc135f056s
 次に135㎜開放だ。135㎜としたのはマクロ倍率のメモリがそうなっているからで他意はない。これも100㎜時と同じく全く問題無し。


rmc200f056s
 更に200㎜開放だ。このくらいになると望遠と言う感じになってくる。これだとハイライトが稍滲んで見えるが気になるほどではない。それよりも軸上色収差の方が目立ってくる。


rmc250f056s
 250㎜開放だが、更にハロが酷くなってきたが使えないほどではない。ピントは更に浅くなり色収差がいよいよ目立ってくる。軸上色収差は倍率色収差と違ってソフトで補正できないので絞るしか手が無い。


rmc300f056s
 これが最長焦点の300㎜開放だ。全画面に渡ってハロハロである(^^; これは特殊用途でしか使えないな。遠景の時からこの傾向を見せていたが、マクロになってより性格が露わになってきたと言える。


rmc300f160s
 これは同じ300㎜でF16まで絞った。このくらいなら回折による悪影響は感じない。ピントが深くなった分、軸色も目立たなくなって充分に実用になる。ここをピークとしてこれ以上絞ると回折でボケるし、これより開けると今度は画質が悪化する。

 結論を言えばこのレンズは100㎜側が良く300㎜側はハロが大きいという事。実用範囲は200㎜、限界250㎜というところかな。300㎜は特殊用途(光大派^^)か絞って使う。


★続く?
 次回があるとすればこれを千駄山演習場でテストしてみたい。筆者的には長玉過ぎるので撮るものがあるかどうか?何を写したら良いか今は想像もつかないな。それなりのブレ対策も考えておかねばならない。イヤそっちの方が遥かに難しいな…。あと無限遠チェックのために月を写してみたいのだが、こればかりは時間や天候と相談なのでいつになるか分らない。