TAMRON 40A①
TAMRON 40A②
TAMRON 40A③
TAMRON 40A④
TAMRON 40A⑤


 前回は完全にバラしてカビ取りを行なったのだが、副作用?で絞りが動かなくなってしまった。開放一本槍では厳しいので何とか動くようにしたい。その前に何で動かなくなったんだろう?ホント不思議で仕方がない。


40a_shibori1
 どうもこの板(二か所)を外したのがいけない気がするなあ。この板は玉を掃除するだけなら全く弄る必要はない。次回からは大丈夫だろう(^^


40a_shibori2
 上の板を緩めて、絞り羽根を動かすアームを無理やり棒で動かしていたらユルユルとだが動き始めた。また動かなくなる前に組み立てちまおう。念のため羽根を見たが油は回っていないようだ。それより羽根を閉じるスプリングが伸びてしまっている感じだ。これを交換するとしたら全バラになるのでイヤだな。

 ここでまたもや痛恨のミス!クリックのスチールボールがどっか行っちゃった。仕方がないのでそのまま組み立てたが、組み立て終わったら出てきやがった(^^; またバラす事もあるだろうからその時に入れる事にしよう。それまでは無段階絞りという事で。余談だがラボ屋では絞りのクリックをワザワザ外して使っていた人が多かった。証明写真を焼くときは露光時間固定で明るさを換えて露光していたからだ。シャッタースピード優先マニュアルか(^^


40a_shibori3
 一応直った証拠に絞りを最少に絞って撮影しておく。前世紀のコンデジでも何とか写った(^^


★テスト
80_kaihou
 まずはこれが絞りを解放にした状態だ。修理前はこの状態で固定だったので厳しい。


80_ichidan
 WBの誤爆で一寸色が変わってしまったが気にするな。これは絞りを一段絞った状態だ。上とは一目瞭然で「写真」と「絵」くらいの画質差がある。

 さて、絞りが治ったものの極めて動きが悪いので、使わない時は絞りを絞った状態にしておくことにした。もしかすると正常なレンズも保存する時は絞っておいた方が良いのかもしれない。バネが伸びそうだから。


★∞が出ない
 実はまだ不具合箇所が有った。前玉ユニットがわずかに汚れているのもあるが、それよりももっと致命的な不具合を発見したのだ。


zenkei
 アダプトール2のKマウントを付けて遠景を写すと∞が出ていない。このサイズでは全く分からない。つまりレンズの評価にこんな小さな写真は使えないという事だ。


focus_out
 等倍にするとハッキリピンボケなのが判ってしまう。本来はマンションの方がピントがシャープになるし、マンションの2本のアンテナがハッキリ写る。目の悪い人はこれで出ていると思うかもしれないけど全然ダメ。これでレンズを評価したらかわいそう。安物ズームは微妙ではあっても焦点移動があるのでオーバーインフにした方が良いのかも。合わせた焦点距離のところだけ∞が出るような悲惨な事になりかねない。HJCLのSZ10はこれだろうな。

 20年以上昔、マウントアダプターでオーバーインフになった時に、あるレンズの無限遠の描写が異常にシャープになったので驚いた事がある。勿論∞にしっかりピントを合わせた時の話である。ジャンクや中古の無限遠は狂っているのが殆どではないだろうか。特に望遠は全部やり直したいけど、今はコリメーターが動いていないので月が出るまで調整できないのだった。今回は調整などはせず、リング等をもっと締めこむことで解決する。元々出ていたモノだからこれで復活するはずなんだが。


in_focus
 前群をもう一度バラして掃除した(但し2群3枚の前玉群はバラしていない)。月ではないので無限が来ているかどうかは分らないが、以前より中央のマンションがシャープになっただけでなく、前景のアンテナや建物がボケている。これら50~100mの前景は本来ボケるものだ。この手の調整をする時に被写界深度なんて言葉を持ち出している奴はメクラ。いつでもピントは一点しかない事を知っておくべきだ。ここのところ天気が悪く月は出ていないので今のところこれで我慢しておくか。


★残された課題
 カビを落としてもまだコントラストが低い件だが、平行光を使って精密検査したところどうも貼り合わせの中玉がクモっているらしい(汚れではない)。見た目だと本当に微妙なのだが撮影するとハッキリ表れてしまうようだ。昔の製品でコントラストが低いレンズって実は全部クモリが原因だったりして。貼り合わせの玉という事でこれはまず間違いなくUV接着剤の変質だろう。このUV接着剤は経年劣化に強いとは聞いた事が無い。何しろ使われてからバルサムとは比べ物にならないくらい実績が無いのだ。単純に製造が楽だから採用された資材だろう。HJCLの見解では天然バルサムより寿命は短いと考える。もしかすると実験室内ではバルサムより長かったのかもしれないが、現実的には昔のバルサム時代のレンズより新しいUV系接着剤採用レンズの方がはるかにクモリは多い。バルサムには黄色くなる病気もあるがクモリよりはずっとマシ。デジタルなら黄色くなったって全く関係無いからだ。修正の効かないピントに悪影響のあるクモリはやはり困る。

 対策としてはこれを剥がしてバルサムで貼り直すか、それとも剥がしたままで放置するか。いずれにせよUV接着剤を剥がさねばならない。これが難易度が高すぎる。バルサムみたいに煮たら剥がれるとかそんな楽なモノではなさそうである。アセトンとかの有機溶剤で溶けないかな?いずれにせよ近いうちに実験してみるつもりである。但しこのレンズではやらないけどな(^^