ここで扱うのはPEN-F用の100-200㎜ F5ではない。PEN-F用は頭がFでOM用はSである。写りもレンズ構成も機構も全然違う別レンズなので参考にもならない。ハイさようなら。


S ZUIKO AUTO-ZOOM 100-200mm F5(10xxxx)


 前回の続き。次回予告で「クモリ玉を特定する」「クモリ玉がもし2枚貼り合わせなら割って貼り直しか接着剤を除去して組み立てたい」と書いたのでそれを行なう。もしうまく行ったらヘリコイドグリスを塗り直して無限も調整して完全な姿にしたい…なんて自分でも信じていない夢みたいなことを書いたりして。ちなみにHJCL上層部からは「分解の為には破壊も已む無し」との言質を得ているので滅茶苦茶にやる。40Aで行なった禁断のプライヤー回しも充分にあり得る(^^


★又も後ろから
 マウントを外す。もう2度目だから46Aのような無様な失敗は無いと思うが、前回の作業は6月なのでもう忘れつつある。まあ分解しているうちに思い出す事もあるだろう。


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 後ろからバラす為にまずはマウントを外す。見た目通りネジ3本で外れる。外しても特にヒドイ目に合う事は無い(^^


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 このように遮光フードとマウントが一体化してるんですね。これを外さないと玉も外せない。


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 レンズ脱着ボタンや絞り込みボタンを外す。絞り込みボタンがレンズに付いているのがOMズイコーの特徴だ。これだとコストがかかるが本体を小型にできるメリットがあるのだろう。何しろOMシリーズは省スペースに詰め込みまくったカメラである。

 …でこっから先に進めない(^^; 前回もここで止まったのを思い出した。結局南極おんなじじゃんかよ。でも見た目カニ目も見えないしなあ。まずは前から絞りを目指すしかないか。


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 結局前回と同じく前からバラす事に。前回と違うのは鏡胴をバラさない事。前回はついバラしてしまったが今回はスルーする。この最初のフード外しが大変だった。他のバラし記事では簡単そうに書いているがフードのネジを外すのは死ぬほど大変だった。


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 フードが外れたらイモネジを外して前玉ユニットをねじって外せる。わざわざ銘板を外す必要はない。多分1枚玉だと思うんだけど。


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 つぎはこれだ。ズーミングによって上の方に出してくるとこうなる。カニ目が見えるのだが、これをカニ目回しで回すのはかなり難易度が高い。傷だらけになると思うので別の治具を作った方が楽。


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 回りさすれば簡単にねじって外せる。さてここからが難しい。カニ目が見えているのだがこれを回すのは非常に難しいのだ。何しろ奥にあるのでツールが届かない。これでかなり時間を食ってしまった。


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 非常に苦労しながらハズシタが何と玉にビキビキ傷が付いてしまった…。ちなみに写真のように吸盤が無いと外せない。無しでやろうなんてバカな事は考えない方が良い。まあ俺じゃないからやっても良いけど死ぬまで笑いものにしてやるよm9(^^


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 この玉は貼り合わせなのだ。これがクモっているという筆者の推理だったが全くのハズレ。この玉は透明で全くクモリは無い。これは厄介な事になってきた。


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 ありゃ?もう絞りが見えてるぞ。つまりクモリ玉は前群には無いという事になる。一体今まで何をしてきたのか(^^; でも玉を全部見て絞りを見るのが目標だったのでこれで良い。カニ目が見えるがもうここから分解するのは不可能だ。

 やはり前からでは無理っぽい。後ろからやるにしてもどうやってバラせばいいのだろうか。上にお伺いを立てると「殺しても(壊しても)良い!首を(クモリ玉を)獲って持って来い!」という非常な指令が出た。それなら破壊するしかないな。


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 これだぜ?カニ目も何にもありゃしねえよ。じゃあ前に見えている鏡筒をラジオペンチで掴んで力づくで回すしかねえな。下手するとレンズが割れるが死んでも首だけ持って行けばいいのだから楽だ(^^


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 これ。覚えているかい?HSDLの超人気記事「VGAバニラ風味」で電解コンにバニラを注入するのに使った由緒ある注射器だよ。これでエタノール注射をするんだ。


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 わっはっは!どうだバカめ。鏡筒は回らなかったがその内側のリングが回った。ベコベコに曲がってもう使えないかもしれないが構わない。目指すは大将首のみ。他は打ち捨てだ!


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 見えた!これがクモリ玉に違いない。しかしこのカニ目どうやって回せばいいんだ?まあ玉に傷が付いても構わないのだから何とかなるだろう。


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 キター!キターキタキター!全国民待望の大将首じゃなかったクモリ玉である。凹レンズだね。コバでしっかり覆ってあるから性能に直接結びつく最重要な玉なのだろう。それがクモっているのだからどうしようもない。


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 絞り前の最後に1枚玉が残っているが、クモっても汚れてもいないので放置する。


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 デジカメのレンズの前に置いて撮影してみた。何かワイドコンバーターみたいだが、これでもクモっている事が判る。中性洗剤で洗ったり、エタノールで拭いて見たりしたが全く微動だにしない。触った感じツルツル・キュッキュッじゃなくて磨りガラスのようにザラザラしている。一見汚れっぽいけど相当磨かないとダメだねこれは。

今回の結論として"S ZUIKO AUTO-ZOOM 100-200mm F5"のクモリ玉はだいたい決まった玉で清掃困難であるという事だ。アルコール類で取れなければ酸化セリウムで磨いたら取れるかもしれない。だがそれはもう本物のズイコーではなく、新たにズームネリマーとかムサシノンとか命名してやらねばならない(^^ それはそれで面白いけど。暇があったらまだやっても良い。分解手順はマスターしたので何回でもやるぞ。

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 実はな、このベコベコに曲がったリングと、これの下のカニ目リングを付けるのはバラした時の100倍くらい難しいんだ。治具が無いので1時間くらいかかって本当に死にそうになった。現状では暫くやりたくないんだな(^^; 何か楽に嵌める手を考えないと…。


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 それでもちゃんと組み立てたんだぜ。フードから見てもベコベコなのが判る。これでも傷が少なかった方だと思うぞ。


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 前も組み立ててこれで元通りとは言えないけど形にはなった。お疲れ様。


zuiko100200
 テストしてみる。何じゃこりゃ?どこかの玉を入れ間違えたのか?いやどうもこんなモノらしい。近距離で使うのは止めよう(^^; 明日になったら遠距離を写してみようか。


★次回に続く
 ズイコーズームは本当にワケワカラン。あくまでも素人目だけど合理的な所があまり感じられない。この設計者はタムロンやトキナーに就職したら仕事が無くなると思うよ。シグマはバラした事が無いのでシラネーけど。それはさておきズイコーズームはバラし前提で買うのは止めた方が良さそうだ(^^; でも格安だと怖いもの見たさで手を出してしまうかも(救いようが無いな…)。