CANON FD 100-200mm F5.6 S.C.


FD 100-200mm F5.6①

 まずは長距離と∞のテスト。ここで問題となったのはやはりブレである。何しろレンズが極度に細長いので一度振れると暫くの間振動し続けている。三脚座付マウントアダプターでも危うい状態だ。今回は「可能な限り振動させない」という歯切れの悪い曖昧な解決法となった。ケンコーが望遠ブラケットBR-230というのを出していたようだがもう売っていないね。この手のモノは需要が少ないので自作するしかないのかもしれない。

 それはさておき、焦点距離は100、150(辺り)、200mmで、絞りは開放がF5.6なのでF16まで絞ってテストする。シャッターは静止した頃を見計らってリモコンで押している。


★100㎜
 まずは短い方から。当初∞突き当りまで回してテストしたらオーバーインフで全カットボケて大失敗!二度目は慎重にズーミングの度にピントを合わせた。

=F5.6=
100f056
 100㎜の上にF5.6という事で開放から色収差は目立たない。真ん中のピントも文句無しだが周辺も安定している。充分に使い物になる画質だ。

=F8.0=
100f080
 一段絞るとさらに向上している。これだと等倍でも何とか見られる画質だ。

=F11=
100f110
 ピントが深くなっただけでF8と同様である。実に安定している。

=F16=
100f160
 ここでも安定している。非の打ちどころはない。


★150㎜
 この焦点距離でもやはりオーバーインフ気味だったのでボツ。二度目は目で見てしっかり合わせている。

=F5.6=
150f056
 微妙にコントラストが低いか?とも思えるが難癖に近いレベル(^^; この絞りで充分に使い物になる。

=F8.0=
150f080
 さらに向上した。100㎜もそうだが単焦点との差は明るさ以外には無い。

=F11=
150f110
 ピントをしっかり合わせてブレなければ等倍でも全く問題無し。わざと大画面で見たくなるくらいだ(^^

=F16=
150f160
 もう絞る必要は無かったね。ピントが深くなっただけ。


★200㎜
 この焦点距離では突き当りまで回しても無限が甘くなっている。いずれちゃんと調整したい。

=F5.6=
200f056
 露出が半絞り暗いオーバーになったのだがちょっとハロっぽい気がする。ピントの合ったところは全く問題ないシャープさだが、流石にこのくらいの焦点距離だと色収差が目立ってくる。

=F8.0=
200f080
 ハロっぽさは皆無になってコントラストが上昇。難癖を付けるとしたら前ボケがやや不安な所がある。

=F11=
200f110
 ピントが深くなったので色収差も最至近の電線部分以外は全く気にならなくなった。全く申し分のない描写だ。

=F16=
200f160
 手前までピントが来ただけ。

 結論を言えばF5.6と暗いのと2倍ズームという事で余裕があり、少なくとも遠距離では単焦点と変わらない描写である。


★∞が出ていない?
focus_700m
 実は200㎜は∞の突き当りまで回して撮影したのだが無限が出ていない気がする。タンクは良いとしても避雷針?(700m)がボケている。


focus_500m
 代わりにこの中心にある衛星アンテナ(500m)がシャープすぎる。微妙ではあるが前ピンなのだろう。あまりアテにならないかもしれないが、熱糞のピーキングでもマンションはほぼ赤い所が無いに等しく、その前の辺りに赤が集中している。台風で雨続きだが早く月が出ないかな。そうすればハッキリと断定できるのだが。


after1_toubai
 これは"Zuiko 100-200㎜ F5(OM)"だがマジで解像すればこのくらい写る。タンクのディティールは勿論のこと避雷針の模様まで写る。スゴイ違いだろ?尤も大気の影響はかなりのウェイトを占めるので撮影日時に依る部分も大きいので単純比較は危険だが。

 ∞が出ていないのはK&FのFDマウントアダプタが悪い可能性もある。またはこのFDレンズに元々それほどの解像力が無いのかもしれない。しかし筆者はこの時代のFDレンズの解像力はもっと上だと考えているのだが。いずれオーバーインフ気味にして勝負してみたい。

 このレンズは200㎜は無限にギリギリ足りていないが、150㎜以下ではオーバーインフ気味だった。という事はピント移動があるので「180~200㎜辺りに無限を合わせてそれ以下は成り行き」という調整になっているのではなかろうか。他社は∞が出るところ以外は前ピンになっているのが多い。筆者の好みで言えばこのFDの調整法が一番だと思う。HJCLでズームレンズを調整する場合は全てそうしている。


★次回に続く
 次回は中距離をテストする。