TAMRON QZ-210 85-210㎜ F4.5


 2017/09/01に50円で入手した”革張り風タムロン”シリーズの一本。タイトルにはQZ-210と書いたが実は正式名称ではない。タムロンサイトにもこのレンズは掲載されておらず正式名称不明の謎レンズだ。Z-210とQZ-210Mの中間のレンズと言えるが、製品仕様で言えばマクロが無い分Z-210に近い。最短撮影距離が2.0mでマクロ機能無しという事で途方に暮れるが、先日FD 100-200㎜ F5.6(最短2.5mマクロ無し!)を使ったので絶望感は感じない(^^


sankyoudai
 三兄弟の右端、中間の大きさのが本レンズ。50円レンズ(注)としては奇跡的に玉に傷・汚れ・カビ・クモリも無く、本体も大きな傷も無く状態は非常に良好だ。製造後40年以上経過したレンズとは思えないほどで、これならこのレンズの評価をしても石を投げられることは無かろう。

注:当初の価格は500円で、次は100円、最後が50円だった。新品で買った人は勿論、中古で買った人ですらタメ息が出る価格だ(^^;


★無限チェック
mugen
 210㎜で無限をチェックしてみる。あまり良くないな(^^; ∞が出ているかどうかあやふやな感じ。実はこのテストは結構昔にやったので、当時は焦点距離を変えてチェックしていなかった。ズームレンズは焦点距離に依ってピントが変わる。これは光学補正でも機械補正でも大差はない。設計は完璧でも公差があるし、使っているうちにカムが減って動いてしまう。焦点距離別にはいずれもう一度チェックしてみたい。


moon
 一応月も写してみたが…月面の模様は確認できるが小さいのでよく解らない。右上のゴミみたいのは鳥である。月に雁のように撮りたかったが両方とも小さくてダメでした(^^;


★遠距離+軸色チェック
 年代物の望遠レンズのため色収差はもっとも弱点となる。倍色は消せるが軸色は消せないので困る。パープルフリンジと同じくインチキで目立たせないくらいは可能だろうが。

=F4.5=
210iro045
 まずは開放だ。丸っきりの放し飼いとまでは言わないがかなり奔放に色収差が発生している。ピントが外れたところは特に目立つ。元々それをハッキリさせるためのこの被写体でありテストなのだ。電線を見れば色収差がハッキリ判る。

=F5.6=
210iro056
 たった半絞りだが無視できないくらいコントラストが向上している。ただ色収差的には殆ど変わりは無い。

=F8.0=
210iro080
 いきなりハッキリ違いが出るのがこのF8.0だ。画像がスカッと明快になり、色収差もあまり目立たなくなっている。

=F11=
210iro110
 画質は更に向上した。これが最高画質だと思われるが、色収差はまだ少々残存している。

=F16=
210iro160
 色収差が完全に判別できなくなるのはF16だった。回折による悪化はまだ見られない。

=F22=
210iro220
 回折の影響で真ん中がボケ始めている。この絞りはチョット使いたくないね。


★次回に続く
 ∞の結果を頭に入れつつ次回は中距離の画質をチェックする。