TAMRON 17A 35-70㎜ F3.5


 何かタムロンばかりで申し訳ないがまた登場である。それだけHOの青箱にはタムロンが多いという事だ。今回は2017/07/22に108円で入手したTAMRON 17Aである。ジャンクの主な理由は中玉・後玉辺りにかなり広がったカビである。ジャンクではソコソコ人気レンズではあるが、この玉の状態を見れば納得の価格だね。入手は半年近く前だが、その人気故にネコマタギレンズとしては取り上げづらかった。がしかしカビ取りもしなくてはいけないので仕方なく引っ張り出してきた。

TAMRON 17A
マウント:アダプトール2
焦点距離:35-70mm
開放F値:3.5
レンズ構成:7群7枚
最小絞り値:32
最短撮影距離:0.25m(f=70mmマクロ時、35mmでは0.9m)
ズーム形式:回転式
最大撮影倍率:1:2.8(f=70mmマクロ時)
フィルター径:58mm
フード:42FH
重さ(ニコンマウント装着時):330g
最大径X全長(ニコンマウント装着時):65.6mmx59.5mm
価格:39,000円
発売期間:1982~1987年

 このレンズはズームリングが細いのでズーミンググリップと称する補助機能が付いている。だがしかし、このレンズで最も回しにくいのは絞りリングである。テストの時も絞りを回す時にズームリングが動いてしまいイラつきを感じた。まあ当時としては画期的な小型ズームなので致し方ない。マクロ機能はM.O.D セレクターシステムと称する機能であるが、これについてはマクロテストの折に書く事にする。


★現状
zenkei
 「買い物リザルト」でも書いた通りピントリングのゴムが細かい古いタイプである。買い物記事にも書いた通りカビは結構酷く、構成枚数は異なるが40Aと同じくらいかな。

 試写の結果、明らかにカビに因ると思われるハロがあった。カビ起因である証拠にカビの無い新しい方にはそのハロは無かった。新版はガラス(+修正)が違っている可能性も勿論あるが…。


kabi
 あまり写ってねえな…失敗か(^^; しかしかなり酷いカビで覗けば明らか。タイプとしては全面クモの巣のようなタイプではなく、スポットのカビがボツボツと各玉に生えている感じだ。ハッキリ言ってこのままではレンズの実力を出し切るのは不可能だろう。これから行なうテストは現状を保存しておくためのテストである。現状を保存したら分解して掃除するしかないだろう。


ringneji
 実は既に前所有者が開腹を試みた跡がある。だがカビは取れていない訳で恐らく清掃は失敗に終わったのだろう。この際どいリングネジを回すのは特殊な治具が必要だが、ネット上には器用に精密ドライバー二刀流で外した人も居るようだ。百均の先曲りピンセットを曲げて治具が容易に製作できそうだが100円はもったいない。何しろ108円のレンズである。ここはひとつ、アホに見習って精密ドライバ二刀流で行ってみようじゃないか(^^ 尤もそれはまた次回以降の話である。


★無限チェック
 無限遠のチェックをしてみる。この時代のズームレンズはピントがかなり移動するので焦点距離を変えつつチェックする。MFレンズなのでピントリングは∞突き当りまで回している。

=35㎜=
inf_35mm
 画質が悪く全体的にボケているので分らない(^^; 元々大口径ではない広角レンズはピントが解りづらいが感覚的には足りていない気もする。無限より手前の方がシャープだからだ。

=40㎜=
inf_40mm
 これも広角ゆえに解像度が低いので区別がつかない(^^; ただ避雷針を見ると手前よりボケている気もする。

=50㎜=
inf_50mm
 これも経験的にやや手前っぽい。遠景より手前の方が微妙にシャープである。

=70㎜=
inf_70mm
 ここは合っているのかな?70㎜F3.5だと手前がもう一寸ボケる気もするが…。目の悪い人はこれでも良いのかもしれないがHJCLは∞再調整を試してみたい。変わらなければ諦めるまでだ。

 以前も書いたようにズームレンズの無限遠は(このレンズに限らずどれも)単焦点ほど厳しく追い込まれてはいないらしい。ズーミングに依るピントの移動が必ずあるので、一つの焦点距離で合わせるとそれ以外の焦点距離で狂ってしまうからだ。多くのズームレンズは一番ピントが遠い焦点距離で無限を出して後は成り行きになっている。そのため調整された焦点距離以外は微妙に前ピンになっていることになる。これは製品仕様なので不具合ではない。このズームも70㎜に合わせてあとは成り行き前ピンなのかもしれない。だとするとメーカー基準には達していることになる。広角だから通常問題にはならないだろうし。

 HJCL的には一番近い所で無限を出して後は成り行きが望ましい。これはキヤノンFDの望遠ズームに存在したが、その場合は調整した焦点距離以外はオーバーインフとなる。望遠レンズの場合は突き当り無限遠で写真を撮る事は通常無いのでこの方が良いのではなかろうか。HJCLは主に望遠ズームを扱っているのでこの調整が望ましい。ちなみにAFレンズはAF機構の関係で全てオーバーインフとなっているので、MF時に突き当りまで回すとピントがボケてしまうので注意。この場合全画面に渡ってピントの山が無くなるので、下手するとレンズの画質が悪いと勘違いする人も出てきそうだ。


★以下次号
 次回は解体前の撮影テストを行なう。