昔のフィルム時代のレンズをデジタル一眼で使ってみたいと以前から思っていたが、ようやく念願かなってテストできた。


注:これは2月に書いた記事なので、現在はだいぶ話が変わっている(^^;

★PENTAXの良いところ
 何かデジタルの一眼レフカメラが欲しくて、最近はカメラの記事やカタログを見る機会が多い。今までデジタル一眼に関心が無かったため比較・研究した事が無かった。それで超今更気づいたのだが、ペンタックスはニコンと共にフィルム時代からマウントが機械的には変わっていないらしい。元々HOではクソ安いので多少注目はしていたのだが、この点からHSDLには使えるのではなかろうか?良いところを整理すると、

①クソ安い
 ペンタは全てのデジタル一眼ブランドの中で2017年現在で一番人気が無いんじゃないだろうか。まさにHSDL向きだな。但しリセールバリューも非常に低い。買ったら使い潰して心中するしかない。がしかし処分する気のないHSDLにはリセールバリューは関係ない。

②昔のレンズが付く
 KAFマウントはKマウントに電気接点が付いただけでほぼ不変だった。という事はフィルム時代のレンズもほぼ漏れなく付く事になる。加えてプラクチカマウントアダプターを使いM42のレンズも全部付く。その互換性の為に光学的な制約はかなりありそうだが、新設計レンズを使う気のないHSDLには関係ない。

③単三電池が使える
 クソ高い専用電池+充電器が要らない!これは仕事ならともかくHSDLでは非常に重要な要素だ。専用電池は使い込むと意外とアッサリ死ぬから。単三だとナンボ死んでも安値で復活できる。但しK01,K5,K7,K10,K10D,K20Dなど主に上級機はそのままでは使えない。またK-rも単三ホルダーは別売りだ(当然ながらQもダメ)。

 こうしてみるとペンタ最高じゃないか。特に②③が非常に気に入ったので早速HOに買いに行ったのだ。


★買ったv(^^
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 HO某店で最安だった*ist Dsだ。PENTAXのデジタル一眼レフカメラで二番目に古い製品である。2017年のHOでの相場は大体6000円台であるが、これはもっと安く4000円(税別)だった。他メーカー同クラスより一段安い。このボディは何も付属していなかったけど、肝心の電池が汎用だし、レンズはあるのだから何とかなるだろうという読み。ジャンクで不具合がある(らしい)が何とかなるだろうという甘い考え。

 ちなみに*ist D無印だとSDカードが使えない。HSDLで使えるのはこの*ist Ds~K200Dまでかな。それ以外のは高級機であっても単三が使えないのでHSDLでは用無し。撮像素子はAPS-Cサイズだし画素数600万を超えてもあまり意味は無い。大伸ばしプリントするワケじゃないし、画質と無関係な画像のサイズなどリサイズの時に無駄になるだけだ。


★フィルム時代のレンズを付けてみる
 キレの無い画質でイマイチ気に食わなかったペンタックスレンズ。その割に昔から何故か一杯持っている。このカメラは上に書いたようにKマウントレンズはおろかM42アダプタを使ってタクマーも付く。勿論ペンタックスだけじゃなくプラクチカマウントの奴は特殊なのは分らないが殆ど付くから膨大な数となる。筆者はこのカメラに付くレンズは50本くらい所有している。つまりボディさえ手に入れればいくらでも遊びようがあるのだ。何で今まで買わなかったのか後悔するくらいだ。

 但し古いのが使えると言ってもAPS-Cなので当然ながら焦点距離は1.5倍になる。そのため広角系は画角が活かせないので諦めねばならない。現在のHSDLは標準前後のレンズ研究が主なのでこれでも良い。HSDLの取材に持って歩くわけではないし。


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 スクリューマウントの前にフィーリングテストでKマウントのSMCペンタックス24㎜F2.8を付けてみた。このファインダーでマニュアルのピントが合うのか?カメラがAFになってから、AF専用というかピント板が明るさ重視で殆ど素通しに近い。レンズが暗いズーム全盛になった事もある。なお視度補正は標準で内蔵されていた。

 付け外ししてみたが引っかかったりはしないでごく普通に付けられた。この段階で判断すると互換性は高いと見た。マウントの基本は変わらなくても世代が無数にあってよく解らんニコンマウントよりマニュアルレンズ装着率は上なのではなかろうか?

 エネループを満充電して電源を入れてみる。メーカー保証付き動作なので当然だがエラーが出たりはしない。ファインダーも視野率が高く倍率もフィルム時代と変わらない。ピントの山を掴みやすくしてマニュアルレンズも使えるようにしている。ただ単に古いレンズが付くだけではない。ちゃんとそれで写真が撮れるように工夫されているのだ。これは予想以上に良い買い物かも知れない。この時点でそう思い始めた筆者だった。


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 次にペンタックス・スクリューマウントだ。ペンタックス純正のスクリューマウントアダプタを付けてみた。これに防湿庫の一番手前にあったスーパータクマー55㎜F1.8を付けてみる。このレンズはフィルム時代に光学ベンチでキリが無いくらい品質検査したので気心は知れている。次回のテストはこれを中心にやってみよう。

 ちなみに上にも書いた通り撮像素子が35㎜フィルムより大幅に小さいので画角は狭くなる。これはだいたいAPS-Cサイズなので84㎜程度の中望遠となる。真ん中あたりの収差の少ない高画質の部分しか使わないので画質の均質性も良いはず。


★続く
 ハッキリ言って昔のレンズを使うため(だけ)に買ったカメラなので、次回のテストは昔のフィルム時代のレンズだけでやってみる。尤もDAレンズはテストしようにも所有していないし今後買う予定も無い。これはペンタに限らずデジタル系のレンズ全てに言える。仕事で使うようになったら私用で買うかもしれないけど。


注:筆者の所有しているSuper Takumar 55mm F1.8は2本あるが、製造番号1502121の方はモノコートだが473xxxxの方はSMC(と同等の)コートである。当時のメモに「色収差多くエッジが曖昧。開放のボケ稍悪し。遠距離はF4、近接ではF5.6から使え、F8~11が全画面最高の描写。ピント移動は少ない。歪曲はタル型だが特に気にならない」とあった。この評価は706xxxという古い奴なのだが、もう20年近く前にSPに付けて放出してしまった。その組み合わせでこの*ist DSより高く売れた記憶がある(^^;