もしかすると高解像度のRAWで撮って現像すればJPGで撮るより画質が良くなるかもしれない。まあ普通に考えればレンズの性能が向上するわけではないので有り得ないけど未練たらしくやってみた。そうまでしてタクマーを使うのか?(^^;


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 PENTAXのデジタル一眼カメラに付属している"PENTAX PHOTO Laboratory3"という現像ソフトである。ライトルームのような現像ソフトを用意しても良いのだが、純正ソフトでやってみてマギレの無い結果を得たいのである。いや本当はカネを出すのが嫌なだけだが。話は逸れるが他に"PENTAX PHOTO Browser"というソフトもインストールされる。これは要らないかな…と思ったが、よく考えてみればJPEGはともかくRAWは普通のブラウザでは見られないので必須なんだな。

 今までの撮影で感じたのだが、何となく青いマザーボードの方がよく写るような気がする。気のせいかもしれないが、もしかしたら赤外線フィルターの関係で実際そうなのかも。そこでP4i86Gをモデルに使う。


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 これが推奨設定と言うかオートでそのまま出力したもの。標準的で特に問題ないだろうが筆者的にはちょっと青っぽい。タクマーなのでレトロ色調で行きたいと言うわけではないが。


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 筆者がRAW→JPGで多少弄ってみたもの。上に比べ黄色っぽいがこっちの方が本当らしい。当日の光線は筆者しか見ていないので同意が得られるかは微妙だが…。色と言うのは見え方に個人差があるので好みの押し付けは意味がない。


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 ちなみにリサイズの時に外部ソフトを使ってシャープを掛けてみた。確かにピント良く見えるが捏造っぽい気もする。少なくともタクマーの良さは完全に消されたな(^^; この場合は基板撮影なのでこれでも良いけど、シャープになったからと言って解像度は変わらないので細かい文字が読めるようになったわけではない。元から無いモノは出てこないので読めない字は読めないままでシャープになっているのだ。JPEG圧縮率が落ちたのも見逃せない欠点。

 ところでPENTAX PHOTO LaboratoryでRAWからTIFF16に出力したら画像が半分になってしまったのだが、筆者が何か操作に失敗しているのだろうか?


★おまけ:ソ連製マクロレンズ
 HSDLのマザーボードの基板撮影はわざわざ好き好んで古代のSuperTakumar55mmF1.8を使っている訳だが、先日は目先を変えてマクロレンズを使ってみた。もちろんMacroTakumarを使ったら面白くも何ともないのでソ連製マクロレンズのИНДУСТАР-61Л/3-MC 50mm F2.8を使った。当初はバカにしていたこのレンズだが、撮影してみると見かけST55㎜F1.8よりシャープである。遠景は冴えないので本当にマクロ設計なのかもしれない。テキトーなソ連の事だから、少々長めに繰り出せるただのテッサーをマクロと呼んでいるのかと思っていた(コシナ広角みたいに^^)。中身は素のテッサーだからフローティング、つまり近・遠距離収差補正機能等の高級なメカは存在しない。

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 絞りはクリックが無いのでハッキリしないがF5.6くらい。良くも悪くもタクマーとは明確に違う画質である。フィルム時代に使い込んだので知っているが、このレンズは四隅の流れという致命的な欠陥がある。APS-Cだとそれが隠されるので良いレンズに見える。

 尤も見かけはシャープに見えるが所詮はテッサー、解像力自体は大した事は無い。大口径のST55㎜F1.8の方が上なのではないか。カリカリしてイヤに乾燥しているようで、何となく的のビデオカードを思い出すエッジのシャープさだ(←バカにしてます)。撮影時にピントや絞りを加減して、いずれはもっとシャープな画像にしてみたい。勿論現像の仕方も工夫する必要があるだろう。レンズの数値的にはそれなりなので上のギヤはまだまだあるはず。更に良くなったらまた報告したい。

被写体が違うとサッパリ解らないと言われたので写真を差し替えた(^^; タクマーと同じくRAWで撮って1/2してJPGに変換している。

やはり乾いた感じの画質だが、それはテッサーというレンズそのものの描写と言える。複写には良いけど有機物を撮るには向いていない。