Tokina SZ-X210 70-210㎜ F4-5.6(857xxxx)


 2017/09/01に50円で入手したレンズである。既にOMマウント版を入手していたがスッカリ忘れて再び買ってしまった。もっとも前回の半額なので知っていても買ったかもしれない。


★仕様
szx210_70
 トキナーブランドの非常にコンパクトな70-210㎜である。大きさは標準ズームと大差無いくらいだ。筆者は写真をやっていた頃はズームレンズには全く関心が無かったが、それでもこのズームを見て「これが70-210㎜?!」と驚いてドヨ橋で覗いてみたのを記憶している。小型化のためF4-5.6と望遠側が暗いのが欠点だが、廉価の割に贅沢なSDレンズを使っているので期待できる。動作チェックで試写した感じではやはり色収差は少なそうだった。


szx210_210
 ちなみに210㎜の時はこんな感じ。大した違いは無いので取り回しは非常に楽だ。

 トキナーは既にメーカーとしては存在しない。ケンコー・トキナーとなっているが存続会社はケンコーでありトキナー光学は吸収消滅している。現在のトキナーはレンズのブランド名として残っているに過ぎない。そのためサイトには過去製品の情報も無く製品仕様を調べるのは不可能に近いが、HJCLには幸運にも1995年のカタログがあったので仕様を書いておく。

焦点距離:70~210mm
明るさ:F4~5.6
レンズ構成:8群12枚
画角:34°20'~11°50'
最短撮影距離(マクロ):1.3m
マクロ最大倍率:1:5.1
最少絞り:32
絞り羽根:6
フィルターサイズ:52φ
全長:85㎜
最大径:66㎜
重量:420g
希望小売価格:34,500円(1995年9月現在)
マウント:MD/Ai-S/KA/FD/Y-CX

 補足するとマクロはシームレスで事実上は最短撮影距離がマクロ域である。ユーザーはマクロ撮影を特に何も意識する必要はない。参考までにAPS-Cだと最大1:3くらいになるのでかなり大きく写せる。なおこのカタログにはマウントにOMが無いが、HJCLはOMマウントの製品を所有しているので存在はするようだ。時期によって無かったり有ったりしたのかも。


★状態
 今日はヒマなので(ウソ)ちゃんとカメラ屋の査定のように細々とチェックしてみるか。

①本体の外観、傷・汚れ
 本体はジャンク品とは思えないほどキレイである。ジャンク棚で揉まれた時に付いたと思われる小傷が2、3あり極上美品とまではいかないが中古良品と言ったところか。

②レンズ前玉の状態(傷・汚れ・クモリ)
 前玉には目視できる傷は無いし、コーティングの異常も全く無いベストな状態である。

③レンズ中玉の状態(傷・汚れ・クモリ)
 絞り前後の玉に僅かだがカビが確認できる。

④レンズ後玉の状態(傷・汚れ・クモリ)
 僅かにカビが確認できる。目視できる傷は無い。コーティングはカビを取らないと分らない。

kabi_szx210
 玉を覗いた時のカビの様子。一枚一枚は僅かだが総合するとそれなりのカビである。このようなカビは解像力などにはぼほ影響は無いがコントラストを低下させるため眠い感じになるだろう。

⑤ズームリングの作動状態
 動きは悪くないが真下に向けるとズームリングが下がる時があるのは元からなのか?具体的には70㎜の時は下がらないが110㎜以上にすると150㎜過ぎまで下がってしまう。突き当りまで下がってしまう事は無いがこれは稍気になると言えば気になる。尤も真下や真上にカメラを向ける事は通常まず無いだろう。斜め45度程度では上がりも下がりもしない。恐らくローラーは少々摩耗しているだろう。

⑥フォーカスリングの作動状態
 全く問題は無いが稀にシャリっとした感じがある。ヘリコイドに異物が混入しているのだろうか。

⑦絞りの状態・作動(錆・油回り・自動)
 新品時と変わらず良好である。

⑧絞りリングの作動状態(硬さ・ガタ)
 あまり感触は良くないが新品時でもこんな感じだったと思う(^^;

⑨マウントの状態(摩耗・変形)
 あまり使われていないのか変形も摩耗も確認できない。使用時に必ず付くホンの僅かなスレが確認できるのみ。良好と言える。

⑩全体の緩み・振った時のガタなど
 ガタや緩みは無い。振った時に僅かにカタカタと音がするが、新品時もこの音がしたかもしれない。少なくとも劣化から来るガタは出ていない。

⑪∞が出るかどうか?
 アダプターではワイド側がオーバーインフだが開けられていないのでメーカー調整のままだろう。逆にテレ側はギリギリなのでカメラやアダプターを選ぶかもしれない。うちのよく調整されたSRT Superでは∞はほぼ出ていた。調整はそれなりにとれているだろう。

szx210
 210㎜開放による無限遠の撮影。無限遠は出ており問題は無い。

szx210_toubai
 ピントは700mなので厳密に言えばアウトフォーカスだが羽田発のジェット旅客機だという事は確認できる(^^


★分解前テスト

=70㎜=
before070m040
 ワイド端だがこれはかなり酷いな。夕方の弱光下で右サイドライトだがカブったようにコントラストが下がっている。デジタル写真なら補正でどうにでもなるが我々はデジタル写真は考えていない。これではダメですね。

=210㎜=
before210m056
 同じ環境でテレ端だがこれもダメ。デジタル処理に失敗したようにしか見えない。ちなみに経験上ではカビがあるとホワイトバランスが誤爆するのか汚い色になる。何でだろう?いずれにせよカビ取りしなくては安心して使えないようだ。


★続く
 それにしてもカビだけとは思えないほどコントラストが低いのでもしかしたらクモリもあるのかもしれない。以前テストしたTAMRON 40Aもカビを取ったら実はクモっていたというパターンだった。ガラスがクモっていたら残念ながらお仕舞いだ。次回はいよいよバラしに入る。