Tokina SZ-X210 70-210㎜ F4-5.6(857xxxx)
Tokina SZ-X210①
Tokina SZ-X210②
前回はバラし損ねたが今回からは定型テストを行なう。まずは無限遠+遠距離のテストから。
★無限遠チェック
第1回にも書いたが70㎜側は特に問題ないが210㎜はギリギリだった。もうちょっと余裕があった方が良いな。写真は70㎜のRAW原寸写真。
★70mm
=F4.0=
オオッ!これはイイね。全体的にハロっぽいソフトな所はあるが、全画面に渡って崩れも無く解像している。充分に使えるね。
=F5.6=
一段絞る。ハロが消えて更に鮮鋭性を増した。全体的にケチを付ける所は無い。もうこれで最高画質なのではあるまいか。
=F8.0=
やはりそうだね。ピントは深くなったが画質的には変化は無いに等しい。あとはピント範囲を深くしたい時に絞るだけだ。
=F11=
ピントは更に深くなったが全く変化は無い。安定している。ズームリングを動かさず70㎜単焦点レンズとして使うのもアリかな。
★85mm
=絞り開放=
気持ちハロが増えたような気がするが、全体的な印象は70㎜に近似している。開放から充分に使用可能だ。
=一段絞り=
ハロは消えた。これでもう最高画質と言える。
=二段絞り=
ピントが深くなっただけ。
=三段絞り=
同じくピントが深くなっただけ。明るさを除けば85㎜単焦点の代わりは務まる。
★110mm
=絞り開放=
ハロはさらに増えたが解像度(解像感)は素晴らしいね。廉価版ズームでこれほど解像してしまうとは驚きだ。
=一段絞り=
ハロが消えて鮮明さを増した。左の方のボケ部分に怪しいところがある。ちょっと非点隔差が開いているというか。まあ我慢できる範囲だが。これより短い所には出ていなかったのでメカ的な偏心なのか?
=二段絞り=
相変わらず細かい描写だ。ピントが深くなっただけ。
=三段絞り=
ピントが深くなっただけ。100㎜辺りも非常によろしいですね。
★150mm
=絞り開放=
このあたり一気に霧が濃くなってきたね(^^; ただハロっぽいけど短い方と同じく解像感は悪くない。ボケも怪しい部分があるが気になるほどではない。ソフトフォーカス風のポートレート等特殊用には開放使用もアリだ。
=一段絞り=
ハロは大体消えたが次の絞りを見れば判るようにまだちょっと残っている。長い方の球面収差はかなり大きいようだ。ボケの怪しさも相変わらず。
=二段絞り=
ハロは完全に消えたが左の乱れは変わらない。右には見られないのでやはり偏心しているのかな。勿論この個体だけの可能性もある。当たりハズレはズームレンズの花だ(^^
=三段絞り=
全体的には申し分ないが左の部分の乱れは気になると言えばなる。
★210mm
=F5.6=
これも霧が深い(^^; ピントは700mもギリギリで、恐らく月を写したらボケボケだろう。
=F8.0=
球面収差はまだ消えていない。長焦点の小型化の為にパワーを増したために必然的に球面収差が増大したのだろう。これは極度な小型化の弊害と言える。
=F11=
驚く事にF11でも何となくハロっぽさを感じる。これは初めて見たなあ。解像感は良い。
=F16=
ここに来てようやくハロは消えた。ピントの合った部分の画質は悪くないがボケには注意が必要だ。
★続く
今回の結果ではワイド側が非常に良いレンズという事になった。それに比べ長い方はかなり落ちる。ただ全焦点距離に渡って色収差が少ないのは確認できる。次回は有限距離の中距離のテストを行なう。