キヤノン オートボーイ2のレンズを取り出す


 ジャンクカメラ不幸箱に入っていたオートボーイ2は、入っていたフィルムコンパクトカメラの中で唯一動かなかったカメラである。不動品を持っていても仕方が無いのでバラしてレンズを取り出し、レンズ以外は小型家電の日にゴミとして捨てる事にした。プラスチックの全自動コンパクトカメラをバラすのは生まれて初めてなのでワクワクするね。


★キヤノン オートボーイ2 AF35MII
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 これがオートボーイ2QDである。ジャンクカメラ不幸箱にも入っていた初代オートボーイは大ヒットしたが、この後継機も勿論ヒットした。下に敷いてあるのは何故か持っていたオートボーイ2の単独カタログである(石坂浩二の奴ね)。レンズのシャッターが半開きになっている所で不動なのは薄々想像が付いていた。アルカリ乾電池を入れたが予想通り全くウンともスンとも言わなかった。死んでますねこれは。どうせならカッコ悪い初代よりこの2が動いて欲しかったが仕方が無い。ゴミだ。


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 仕方なく裏蓋を開けたらフィルムが出てきやがったんだな(^^; 前オーナーは全く動かなくなったのでどうしていいか分らず放置していたのだろう。で、フィルムが入っているのを忘れてゴミに出してしまったと。こういう時は写真屋に持って行くのが普通なのだが考えが回らなかったのか?このフィルムは年代から見て当時の奴だな。

 レンズは4群4枚の38㎜F2.8で最後尾の玉が非球面となっている。昔のコンパクトカメラにありがちなダサいテッサーではないのでDSLRで動いたら面白いのだが。どうせ捨てるものだし是非バラして外してみたい。


★ガンガンバラすぜ!
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 プラスチックカメラはどうやって開けるのか分からんな。外側に付いているネジを全部外したら底板だけが取れた。イヤイヤ、欲しいのはレンズだけなのでここをバラしてもしょうがないぞ。そこにはフラッシュ用の電解コンが見える。ここから行っても感電するのが関の山なのでバラさないぞ。リチウム電池はQD用である。もちろんキレイサッパリ空っぽだ。


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 思い切ってレンズ鏡筒?をひねってみたらカッポリ取れやがった。何だ篏合だったのか。早く言えよ。


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 鏡筒と言うよりはカバーだったね。取れた部分にはレンズキャップ代わりのシャッターが付いている。レンズのシャッターと言っても勿論露光用ではないぞ。これがブチ壊れていたわけだが外したら直った。捨てるのだから意味無いけど。


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 グリップを剥がしてみた。ゴム製だったのか。大体のパターンとしてバラすのはこれを剥がす事から始まる。このゴム劣化してないし何かに使えそうだなあ。グリップのゴム塗装がすっかり脱落したXR-7に付かないかな?少々ならば加工しても良い。


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 遂に取れました!がしかしレンズを外すと言ってもこのレンズには鏡胴という概念が存在しないようだ(^^; ピントを合わせる独立した前群と、板に固定されているシャッター付きの後群とに分かれているようだ。レンズ復元はちょっと難しくなってきたが作業は続ける。昔は電子カメラと呼んだりもしたが基板は小さいし旧来のアナログそのもの。電解コンはマネ下?のタンタルコンである。ICは台湾製だ。この辺りの解説を始めるとHSDLになってしまうので止めた(^^;


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 レンズ・シャッターユニットを取り出せたぞ!これから余計なモノを外していけば恐らくレンズだけになるのではないだろうか。甘いか?


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 前後のレンズを外してシャッターユニットだけ取り出してみる。このユニットからシャッターを取り外して再びレンズを元に戻すのだ。つまりこれが鏡胴とは呼べないまでもレンズの元基板となるのだ。


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 反対側はこうなっている。バシバシ部品を取り外そう。電子シャッターではなく電磁シャッターなのが判るね。


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 電磁石とICからなるシャッターの制御部分である。意外とメカ部分が多く簡易なんだね。


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 シャッターの羽根兼絞り羽根(2枚羽根)である。蟹の腕のような板2枚でシャッターと絞りを兼ねている。絞り羽根が要らないので合理的だ。シャッターを切ると設定した絞りまでしか開かれない仕様だ。いっそのこと絞りも稼働するよう再生するかな?でも面倒だから今のところ開放で良いか。


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 これ以降はピンを引っこ抜かないと外せない部品ばかりだ。プライヤーで板を曲げないように抜いていく。チョット曲がってしまったかも(^^;


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 出来たー!"CANON LENS 38㎜ F2.8"の復活だ。部品を外した元板にプラ部品で出来たレンズユニットを取り付けた。ピント調節部分のバネも元に戻して復元した。これは正面から見た様子。


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 裏から見るとこうなっている。後玉は接着されている事からも判るようにプラ製だ。これがプラスチックモールド非球面レンズだろう。4群4枚の最後がこれになっているのだ。


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 覗いてみる。かなり指紋で汚れたけど多少拭けば問題無いですね。プラなのでかなり危険だけど。


★撮影してみる
 撮影すると言ってもまだ鏡胴が無いので本格的なテストなどは出来ない。カメラの前に手で持ってかざす感じで撮ってみた(^^; 横から光がダダ漏れでコントラストは付かない。真直ぐ支えるのも無理なので偏心しまくり。


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 これは熱糞の前に正方向に置いて撮ってみた。これはマクロ撮影(網戸と夕焼け^^)だがこれで無限遠も全く問題は無い。がしかし、できればペンタックスで撮りたいんだな。


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 ペンタックスで試してみた。予想通り正方向だとマウントにピッタリつけてもかなりの近眼である。このようにマクロ撮影しかできない。写真はモルタルの壁であるが、倍率から言えばかなり大きく撮れている。何しろ撮影距離は10㎝に満たないから。


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 ところがレンズを逆方向に置くとフランジバックが長くなるのだ。斜めになってしまい一寸ボケているけど∞も出る。ちゃんとマウントすれば普通に撮影できそうだ。ちなみにペンタックスで使用すると38㎜は35㎜フルサイズ換算で58㎜相当である。標準レンズとなり使いやすいかも。


 このようにフランジバックはインチキするとペンタックスでも全く問題無いようだ。あとはこれをどうやってきれいに取り付けるかという事に尽きる。偏心しないようにカメラに取り付けるのはなかなか難儀だと思う。もちろん光線漏れや迷光にも気を使わなくてはいけない。本格的には絞りも取り付けなくてはいけないだろう。そういった細々としたことはまた今度考えよう。実はすでに飽きてきたんだな(^^