望遠・超望遠レンズで遠距離を撮影すると直面する問題がseeingである。これは大気の揺らぎにより被写体が陽炎のようにモニャる現象である(^^ 連続撮影画像をパラパラマンガのように見ていくと被写体の形が一コマ毎に変わっているのが判る。ハッキリ言ってこれが出ているとレンズのテストは困難になるし、作品なら台無しになるだろう。

 以前「Tokina SZ-X210②」に於いて「冬になったらなくなるのだろうか?」と書いたのだが、真冬の日中に300㎜でテストしてみたら盛大に出ていた(^^; 日が照っていれば気温は関係無いらしい。


seeing1
 RAW画像から中央部トリミング切り出しである。この被写体は新顔の1km以上先のマンションだが、屋上のTVアンテナや避雷針に盛大にseeingが発生してモニャっている。真冬でも関係無しか。尤もこの方角でも富士見池はパスできない。かなり大きいからね。


seeing2
 暗いのでチョット手ブレっぽくてすまないが、恐らく初掲載の携帯アンテナ群。このように200m程度であれば全く発生しないか、しても全く影響は無いようだ。尤もこちらは北側であり池などは存在しない。ただ雪が降った翌日以降には全方向で発生していた。恐らく蒸発する水分が大きいのだろう。


 という事で、少なくとも当地では晴れの日中には一年を通して遠距離テストは出来ないようだ。曇りや日没直前は暗いのでブレが心配だし、明るい曇りなんてそうそうありゃしない。都合の良い日にまとめてテストするしかなさそうだ。テストを富士見池の無い北側でやる手もあるのだが、こちらは遠距離の被写体があまり無いのと、商店街でそれなりに人通りが多いので三脚を立ててカメラを構えるのはチョット危険なんだな(^^; でもいずれ朝方にでもテストしてみよう。