TAMRON QZ-210 85-210㎜ F4.5
TAMRON QZ-210①
TAMRON QZ-210②
★近接撮影
遠距離・中距離だと筆者的にはあまり面白くないので、最短撮影距離2.0mを顧みることなく近接撮影に挑戦した。しかも今回は得意のプロクサーも使わずにどこまで撮れるかやってみる。モデルは最早おなじみとなったヤシカ・エレクトロ35GSである。写真撮影では一度も活躍していないけどモデル代だけで291円は償却できたかな(^^
★85・100㎜
流石にこの焦点距離だとかなり倍率が小さくなってしまうので断念した。一応開放撮影だけはテストしている。
=85㎜=
やはり小さいね。「カメラの撮影」というよりは「カメラのある風景」と言う感じ。ピントがかなり前ピンだが、これは210㎜を一番最初に撮って、そのピントでズーミングして焦点距離を短くしていったためだろう。という事はピント移動は多少大き目という事になる。カムは減っていないので元からだろうね。
=100㎜=
これでもまだ小さい。ハロが稍あるがピントはまともな所に結んでいる。断定はできないが単焦点に行くほど前ピンになるという事か。これはズームによって違い、中間焦点距離が一番外れるのも多い。外れる方向は前ピンが多いようだが。
★120㎜
このくらいだと一寸余白が大きいがカメラの写真として撮れる。一応全絞りチェックしている。F4.5とF5.6は差が無いか?と思ったが、実際並べてみると顕著な違いが出た。
=F4.5=
昔っぽいハロのある描写だ。ピントはもうちょっと前の方が良かった。だが敢えて合わせ直さないようにしている。
=F5.6=
半絞りだがハロが半減している。この感じなら「多少ソフトな描写」という事で実用になりそうだ。ピントをキリキリに出すと嫌われるポートレート向きかな。
=F8.0=
ハロはほぼ消えた。コントラストも大幅に上昇して普通の描写になっている。ただ個性が感じられなくなってきているが。
=F11=
描写は変わらないがピントが深くなって全体にピントが来ている。カメラの写真としてはこれで充分だろう。
=F16=
バックのボケがハッキリしてきただけ。蛇足ですね。
=F22=
やや明るくなったのは絞りが閉じ切っていないからだろう。回折による悪化は見られない。深いピントが必要な時は遠慮なく絞れる。
★150㎜
この焦点距離がカメラ撮影にはちょうど良いかな。
=F4.5=
流石にハロっぽくてハイライトに滲みが感じられる。ピントに芯があるのでこれはこれで使い道はあるのだが。
=F5.6=
半絞り絞ったがピント位置の関係で全体的に良く見える。カメラの物撮りではなく静物写真ならこの描写もアリだと思う。
=F8.0=
ハロはほぼ消えた。エレクトロマークが少々ボケているがカメラの物撮りとしても使えない事は無い。
=F11=
コントラストも最高になり物撮り写真としてはこれまでの中で一番だろう。
=F16=
更にピントが深くなったが画質に変化は無い。安定している。
=F22=
厳密に言うと真ん中あたりがボケているが実用にはなる。ピントを深くしたければ一杯まで絞り込んでも良さそうだ。
★210㎜
テレ端だとかなり大きく写せた。これだとちょっと窮屈か?ピントが浅くなるのも不利だ。
=F4.5=
今までのテストで最大のハロが出た。これは特殊用途だが味わい深いと言えば味わい深い。90年代以降のレンズではまず見られない画質だ。
=F5.6=
半絞り絞ったがハロはまだずいぶんある。このハロは中距離や遠距離では見られなかったものだ。
=F8.0=
F8まで絞ってもまだハロがある。近接撮影ではかなり収差が悪化するのだろう。最短撮影距離を伸ばさなかった理由が何となく判る(^^
=F11=
流石にここまで来るとハロは見られない。ピントも深くなって物撮りとして成立する。
=F16=
ピントがさらに深くなった。回折の影響は出ていない。
=F22=
F22まで来ると微妙にコントラストが低下してきたが使えない訳ではない。
かなり遠くに離れる必要はあるが一応近接撮影も可能であった。もっと近づきたければプロクサーを使うしかないな。取りあえず撮影条件を整えれば近接撮影も可という事で。
★一旦終了
晴れたので頑張って外に持ち出そうかと思ったけど、最短撮影距離を思い出して一般撮影をする気にはなれなかった(^^; またいずれ何かの比較で持ち出されるだろう。